罰ゲーム2 (ページ14)

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その日からヨコの俺に対しての過保護度は凄かった。
今でも何かと俺を気にし続けてくれるのは、その時からの名残やろうな。

『ヒナちゃんには俺が居るからな』

俺が泣いたのが子どもやったヨコからしたら衝撃やったのか、絶対に俺を離さへんようになった。
俺もそれが嬉しくて、心地よかった。

その不毛な感情の名前をずっと傍で見てたすばるにだけ気づかされたのは、もう少し後の話しやったけど。

＊＊＊＊＊

「…………まさか、こんな風になるとはなぁ」

頭を抱えたくなる日々が続いてた。
みんなの前では必死に“いつも通り”を演じて、一人になった瞬間に爆発しそうになる。

ヨコは発言通り、ライブが終わるまでは待ってくれるみたいやった。
けど、ライブまでのカウントダウンが変に自分へのカウントダウンみたいでソワソワした。

「こんなんで悩んでる場合ちゃうで………」

あんまり口出ししたくないけど、年下組が大変な様子なんはわかってる。
しかも、“亮”を含んでということも。

結局あいつらの問題の中心は“あいつ”なんやろうけど。

「………俺に出来ることあるんかな」

ヨコも放任してるし、俺もそうしてる。
けど、最近のたつの体調不良と安の元気のなさ。
丸だけがいつも通りに“見せてる”。

「亮と話出来たらやけど………」

多分、亮はそれを望んでない。
やから、俺には出来ることがない。

「あ〜、もう！！」

こうなるんやったら、さっさとヨコの返事聞いておくんやった。
返答によっては考え直せって言えたし、俺自身も救われたかもしれへんのに。、

「自業自得や………」

そんなことを考えながら眠りにつこうと思ってた。

ーーpiriririri

けど、急に鳴り響いた電話のせいで目が完全に冴えてしまった。

「誰やねん！？」

イライラしながら画面を確認する。
そこに表示された文字に思わず怒りが抜けていく。

「たつ？」