罰ゲーム (ページ13)

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黄side ページ13

宣言通り、俺はあれからまた丸との連絡を再開させた。
丸はこまめに返信をしてくれる。
俺は当たり前に連絡をしてる事実に錯覚を起こす。

まだ、俺らは同じ枠組みに居るんじゃないかって。

でも丸からの【じゃあ仕事行くなぁ】という言葉に我に返る。

あぁ、俺らはもう別々の道を歩んでるんやった。
そういつも自分に言い聞かせる。

この何とも言えない感情に俺は何度も泣きたくなった。
でもそんなん気にならんくらいに、丸は優しかった。

日常会話にも、愚痴にも、悩み相談にも、どんなものにも優しく声を返してくれた。
それが嬉しくて、幸せで。

「……俺、何のために丸と別れたんやろ」

結局、昔と変わらん生活を送れてる。
変わったのは俺と丸の関係性だけ。

本人には口が裂けても言えへんけど、あの頃から………いやもっと前からの気持ちから俺は何一つとして変わってない。

でも、あの時はそれが最善やと思った。

間違ってなんかない。
俺は、多分、いい選択をしたに決まってる。

やのに、いつも丸からの返信が無くなるタイミングで涙が溢れる。
最近涙脆すぎてやばいわ……｡

ふとカレンダーに目線をやり、ボソリと呟く。

「………ライブ、見に行ったら流石に怒られるよな」

日程的に1日だけなら、見に行けそう。
こんなん間違ってるって指さされるかもしれへん。
来んなよってブーイングされるかもしれへん。

けど、見たかった。
過去を懐かしんでDVDを見返すような気持ちと同じ。

「言わんかったら、バレんよな」

俺が恋した丸に会いたくて。
俺が存在した場所を見たくて。
俺の過去を振り返りたくて。

まだ抜けていない会員サイトから気づいたら俺は応募してた。
記念すべき18歳の誕生日を祝う祭りに。