罰ゲーム (ページ50)

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ヒカリページ50

日に日に広がっていく黒い海。
そこに溺れていくように沈み続けていく。
もう僕はとっくに帰り道を見失っていた。

キミとの別れは僕を苦しめて、どん底へと落とした。
でも、悲しい声は出なくて、出せなくて。
もう二度と同じことは繰り返さないって決めた。
絶対に手を伸ばしたりしないって。

でも触れてしまった時から、同じことを繰り返してしまったんだ。
甘い夢をもう一度見たくて、キミのことを探すから幸せな現在をまた壊してしまった。

キミは僕にとってヒカリで、手を伸ばしても届かない存在で。
手に入れてしまった快感を一度知ってしまったら、もう二度と手放せなくなっているんだ。

僕は我儘で卑怯でどうしようもない奴だから。
この先キミを、みんなを傷つけてしまうかもしれない。
けど、もう後戻りはできない。

キミとの別れが僕にとっての運命なら、きっとこうして再会したのは僕にとっての“罰ゲーム”なんだ。

罰ゲームにはちゃんと終わりがある。
なら、その終わりに向かって歩き出そう。
たとえ、それがまだ僕の心を壊すことになっても。
同じ過ちを繰り返すことになったとしても、本音を心の奥底に置き去りにしてでも、ちゃんと終わらせよう。

だから、もう少しだけ、このままキミの傍に居させて。
キミの中の僕の存在が消えるその時まで、気付かない振りをさせて。

まだ、キミのことを好きでいさせて。