五条悟は庵ちゃんが気に入らない

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直「お、始まった。」


部屋に設置されたモニターには森の中を駆け抜けていく生徒の様子が映し出される。


『……あの、七海君達はどこに……』



直「いいなぁその不安そうな表情。自分が置かれてる立場理解しててええ子やねぇ。」


そういって頭を撫でる禪院直哉は常に笑顔を貼り付けており、感情の起伏が分からない。


ひとつ分かるのは今ここで逆らうのは良くないということだけだ。



直「特別席って言ったやろ？この部屋には俺とAちゃんだけや。」


『なぜ、私をここに連れてきたのですか』



直「1から10まで説明せなあかん感じ？頭の悪い女は嫌いなんやけど。」


この男がなぜ私をここに連れてきたかなんて分かりきっている。


まるで心臓を握られている様な気分に陥り言葉を返すことが出来ない。


直「あぁ、ごめんな。五条のせいでイラついてんねん。許してな。」


顔を見ることが出来ず俯いてしまう。



直「なぁ、こっち向いてや」



恐る恐る顔を上げると優しげな表情をした禪院直哉と目が合う。



直「ほんまに綺麗な子やな。俺好みや」


髪をするりと撫でられる。体が金縛りにあったかのように動かない。





直「最初は顔と発育が良ければ嫁に貰ってやろうとしか思ってなかったんよ。」


髪を撫でていた手は頬へと移る＿＿



直「15歳のガキといえど所詮は女やからな。結局は俺の子産んで死ぬまで俺に仕える事になる。」



何を言っているのか分からず自分の心臓の音だけがやけにうるさく聞こえる。



直「結婚したら女遊びも出来んくなるし、ほんなら自分好みの女嫁にした方がええと思わん？」


『……それって、その結婚って、なんの意味があるのでしょう……』


直「あ、もしかしてAちゃん真実の愛とかそっち系信じるタイプ？ええなぁ、純粋無垢って感じで 泣かせたくなるわ。」


『触らないで下さい。』

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