もし女神でないのなら [2] (ページ38)

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73話　ここが私の、ページ38

1年A組の教室に入ると

みんな揃って私を見た

「Aちゃん！！！！」

一番最初にお茶子ちゃんが私のことを抱きしめてきた。

「Aちゃん、大丈夫やった？大丈夫じゃないよね…。おうちボロボロになってたのニュースで見たよ…」

「今はミッドナイト先生のとこで生活させてもらってるの。

今、校長先生たちとも話してきた。

少し落ち着いたよ。」

「んなわけねぇだろ」

座席に座っていた爆豪君がじりじりと私に近づいてくる

「てめぇの顔は、落ち着いてねえぞ。

さっさと上っ面の表情やめて泣けや。」

爆豪君はすぐ分かってしまうんだなぁ

私そんなにわかりやすいかなぁ

「爆豪よぉ言い方悪いぜ！」

「でもAちゃんにはなんだかんだ優しいわよね。」

「素直じゃねぇなぁ」

いつも通りの皆んなに、

いつも通りの教室に

油断してしまっていた。

「相澤先生と、ババアからお前が泣いてないことを聞いた」

私の視界は歪んでいく

「やっと泣いたなぁA。」

不適に笑う爆豪君に、今は苛立ちを感じない

ただ、この時だけはこう思いたい

こここそが、

1年A組こそが、

私の帰る場所であると

「Aちゃん、私らに何ができるかは分からないけどね、

これからはもっと、自分を優先して欲しいなぁって、
私思うよ！」

雄英に来てよかったと改めて思った日だった。