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ア「A、待ってくれ。その前にオーブンを予熱しておくんだ。」

A「…」

ア「A、違う。白身は捨てて、卵黄を塗るんだ。」

A「らんお…?黄身…、あーっ!!もう無理!わかんないよ!」


私のやる事やる事にアップルから静止がかかる。
何故私はこんなにも止められるんだ…。
アップルポイズン曰く、「どうしたらそんなに間違えられるのだと言うくらい、全て間違っている。」らしい。
最初は根気よく教えてくれていたアップルも、今や呆れ返っている。非常にまずい気がする…。


ア「どうしてこうも料理が出来ないんだ…。」

A「だって料理なんてした事なかったんだもん。」

ア「ほら、諦めるなよ。ジョーに食べて貰うんだろ。」

A「うん…ごめんアップル…。」

ア「いいんだよ、これくらい。もう少し頑張ろう。」


こんなに迷惑かけてるのにアップルの笑顔が眩しい。
こんなんだから手下界の王子(?)とかいわれるんだ、コイツは。特に女王の下で働いているからか、女性の相手は妙に熟れていて、所作の端々から艶やかさを感じることがある。
でも私は、その分アップルは胸のうちに黒いものを持っているんじゃないかと踏んでいる。
ヴィランズに小綺麗な王子はいらないからね。






A「やっとできた…。」

ア「まぁ及第点に少し届かないくらいか…。」

A「…届いてなかったんだ……まぁ、いいや!じゃあ行ってくるね!ありがとアップル!」

ア「ああ。ジョーに追い返されたら私の所に戻って来てくださいね?Aならいつでも歓迎するぞ。」


ほら、アップルポイズンはこういう事をサラッと言うんだ。
不良のテンプレみたいなお兄ちゃんとは正反対だな…。
この悪〜い林檎に騙された人間が何人いたことか。


A「ふふっ、からかわないでよ〜、冗談はおよしになって!」

ア「はは、今度はまた違うお菓子作ろうな!」

A「うん!楽しみにしてる!今日は本当にありがとう、じゃね!」


アップルに再度お礼を言って、お兄ちゃんの部屋に向かう。
お兄ちゃん喜んでくれるかな。
美味いって食べてくれるかな、不味いって笑ってくれるかな。
なんでもいいけど今は、お兄ちゃんと早く話したいな!









ア「あいつ、俺が告白した(言った)事忘れてないか…?…案外、本気だったりするんだがな…」





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えいみ〜 - 続編見てます!更新待ってまーす! (2018年3月7日 18時) (レス) id: 4fd3296984 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - クレハさん» ありがとうございます!頑張ります(*´-`) (2017年10月27日 20時) (レス) id: 1a7d884f11 (このIDを非表示/違反報告)
クレハ(プロフ) - 続編嬉しいです!!!これからも頑張って下さい♪ (2017年10月26日 23時) (レス) id: 350256b5d7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2017年10月25日 23時

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