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「あれ、なんか服が散乱してる。笑」
『あ、えと、これは、』
そうちゃんがいきなり来たものだから、片付けをなにもしていなかった。
ということはつまり服が散乱しているわけで。
明日何かあることくらい、そうちゃんにわかってしまう。
「別に隠さなくていいのにー。」
『え？』
「明日、デートなんでしょ？深田と。」
『え、なんでそれを、』
そうちゃんがなんでそれを知っているんだ？
と思ったが、すぐに解決した。
『竜生くん？』
「そ、せーかい。深田がさぁ、今度Aちゃんとデートだって口滑らしちゃったから。笑」
思わず笑いが溢れる。
竜生くん、ちょっと天然だもんな。
けど、ていうことはそうちゃんと竜生くんは仲悪くなってないってことだよね？
あの時、何か話したんだろうなと想像がつく。
とりあえず、安心だ。
「てかさぁ、Aちゃん、深田のこと竜生くんって呼んでるんだ。」
『うん。』
「下の名前で呼ばれてんの、俺だけだったのになぁ。」
『………ごめん。』
「うそうそうそ！冗談だって！」
慌てて訂正するそうちゃん。
その姿に、申し訳なくなる。
『………あのね、そうちゃん。』
「ストップ！」
『そう、ちゃん？』
「ごめん、だけは言わないで。Aちゃんには、幸せになってほしいの。たとえ、その相手が俺じゃなくてもね。」
少し目を潤ませながら、そうちゃんはそう言った。
本当に、私は周りの人に恵まれているんだなと実感した。
そして、そうちゃんのことが幼なじみとして大好きなんだなとも改めて実感した。
『ありが、と。』
「もー、なんでAちゃんが泣くのぉ！俺も泣いちゃうじゃん！泣かないように必死に堪えてたのに！」
『ごめ…「だからごめんは禁止！」…うん。』
「じゃあ、明日のデートの服装選ぶよ？」
『え？』
「あれ、違った？」
『違って、ない。』
「じゃあクローゼット開けるねー。うーん、これは？」
『そうちゃん。』
「ん？」
『ありがとう。』
「いーえ。」
そう言って笑ったそうちゃんは、かっこよかった。
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ひな(プロフ) - 花恋さん» コメントありがとうございます！これからも更新していく予定ですので、よろしくお願い致します！ (2021年1月26日 23時) (
レス) id: d564912068 (このIDを非表示/違反報告)
花恋(プロフ) - とても素敵な作品ですので、更新待ってます！ (2021年1月25日 21時) (レス) id: 1e99b1c869 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひな | 作成日時：2021年1月24日 23時
