僕たちを忘れていく君に。2 (ページ6)

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Story.54 ページ6

「「「えっ？」」」

「ちょ、なに言っとるん？康二は私たちに東京行ってほしいん？私たちが東京行ったらこの7人でおられんくなるんやよ？！」

真っ先にAがそう言った。

けど、そんなAにジーコはこう優しく言った。

向井「そりゃあ、東京に行ってほしいわけないやん。」

「やったら、」

向井「けどなA。大事な仲間に、こんな大きなチャンスが来とるんや。もしかしたら、デビューもできるかもしれん。俺は紫耀と廉とAにそんなチャンス逃してほしくない。夢、叶えてほしいんや。」

俺はそんなジーコの言葉に、涙が出そうやった。

こんなにも、俺らのこと思ってくれとったやなんて。

「………。」

金内「俺も康二と同じ意見やよ。3人が大事やから、3人にはこのチャンスを掴んでほしい。」

平野「柊真、」

西畑「俺も一緒やで。3人が東京で活躍するとこ、みたいから。」

永瀬「大吾、」

大西「僕も。3人がおらんくなるのは不安やし寂しいけど、僕たちも頑張るから。」

永瀬「流星、」

向井「で、どないするん？」

今のみんなの言葉で、気持ちが固まった。

永瀬「俺、東京行く。」

平野「俺も。3人で頑張る。な？廉、A。」

永瀬「おん。」

けど、Aはなにも言ってこなかった。

金内「じゃあ、頑張ってや！」

西畑「俺らもいつか絶対抜かすからな？」

大西「負けへんから！」

平野「おん、ありがと！」

そんな雰囲気の中、Aが口を開いた。

「………なあ。」

向井「ん？」

「こんな雰囲気の中悪いんやけど、私は東京行かれへん。」