また笑いあえる日まで。 (ページ39)

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Story.39 ページ39

「なにしてんの？」

「か、奏多………。」

「A知り合い？あっ、桐生奏多くん？こんばんわ。Aとはどういう関係なんですか？」

「紫耀黙って！」

と、紫耀に対し声を荒げたA。

なんか、俺でもわかるほど空気が悪い。

「えっ？」

「奏多、違うの。これは違う。」

Aと桐生さんの表情を見る限り、俺らはなにかやらかしてしまったみたいだ。

「なにが違う？もう二度と会うなって言ったよな？ふざけんじゃねえよ！」

ﾊﾟﾁﾝｯ

………えっ？！

「A！」

「ちょ、なにすんねん！女の子やぞ！それにさっきの話聞いてる限り、俺らのせいやろ？！なのに

なんでAにこんなことすんねん！謝れや！」

と、桐生さんに対して声を荒げた廉。

一方、俺は状況が上手く飲み込めない。

「廉やめて！奏多ごめんなさい。約束破って、ごめんなさい。」

「これで二度目だよな？会っても話すなっつただろ！」

「奏多ごめんなさい。もう彼らとは二度と会わないから！だから、ご両親には言わないで！お願

いします！」

えっと、どういうことなんだ………？

他のみんなは状況を把握してきたみたいだけど、俺だけ全くわからない。

「Aとあなたになにがあるのかは知りません。でも、今日は俺らが一方的に会いに来ただけで

す。だからAはなにも悪くない。」

「部外者は黙ってろよ。」

なんとなく状況がわかった。

だから………。

「A、行こう。」

「えっ？行くってどこに。」

「こいつのところにいたらダメだ。」

「は、おい！Aは俺のものなんだから、部外者は黙ってろよ！」

「俺も岸くんに賛成。行こう。」

「えっ、ちょ！」

そんなAの声は無視して、必死に走った。

あいつのいないところに行くために。