First Kiss (ページ6)

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「え？目的？」

『そ、目的。ただ単に会いたかっただけ？それともその先も？』

そうだ、忘れてた。

俺は香織さんを好きになったんだ。

けど、

香織さん＝Aさん。

Aさん＝うっちーの好きな人。

ということがわかると、自然と好きではなくなった。

「………いや、やっぱいいです。」

『そう。じゃあ、私は、』

「待って！」

帰ろうとするAさんを引き止める。

『なに？』

「うっちーが悲しむよ！」

『え？』

「Aさんがこんなことしてるなんて知ったら、うっちーが悲しみます！」

『別に。もう彼とは関係ないから。実際向こうから連絡ないし、向こうにも彼女ぐらいいるでしょ。』

「うっちーは彼女なんかいない！今でもずっとAさんのことが好きなんです！」

『………。』

「深田のこと、辛かったかもし………『その名前出さないで。』………。」

そう言ったAさんは、冷たい目をしていた。

さっきまで以上に。

『余計なお節介だから。もう連絡してこないで。』

そう言い、Aさんは店を出て行った。

深田のことは触れてはいけなかったみたいだ。

けど、なんで。

なんで彼女はこんなことをしているんだ？

そんなことを考えながら、その日は帰った。