・ ページ17
.
廊下ですれ違うときも、休憩時間のときも、お昼ご飯のときも…
ころちゃんは結局思い出してくれなくて。
そのままあっという間に放課後になった。
こ「おーい、帰るぞー」
「わ!まってまって!」
こ「ったく、準備遅いんだから!!」
「いつも朝遅れてくるのはそっちでしょ!?」
教室に迎えに来てくれて、普段と変わらないころちゃんの様子に
こいつはもうだめだ、記念日とか気にしない奴だ
と、私もついに諦めかけてきた。
それでもダメ元でもう一回だけ…!
「ねぇころちゃ…(( こ「ん。」
隣を歩くころちゃんが私の目の前に差し出してきた物。
それはオシャレにラッピングされた小さな箱。
「これ……」
こ「Aにあげる。今日は…記念日でしょ?」
「っ…///
開けてもいい?」
小さく頷いたころちゃん。
ドキドキしながらその箱を開けてみる。
「ネックレスだぁ!かわいい〜…ころちゃんっ、ありがとう。」
こ「ん、大切にしろよな//」
照れたように言ったころちゃんが可愛くて…
私今きっと、すごくニヤニヤしてる。笑
「ほんとは覚えててくれたの?今日で1年だって。」
こ「はぁ?さっき思い出しただけだし」
「照れなくてもいいのに〜♪」
さっき思い出したんじゃ、
こんなの用意できないでしょ?
覚えててくれるだけで嬉しいのにプレゼントだなんて…
こ「僕さぁ、その、」
「ん?」
こ「ちゃんと…好き、だから。」
「え?」
こ「だから、ちゃんとAのこと好きだって言ってんの!」
思いもよらなかったその言葉。
驚いたけど、すっごく…心がキュンって。
こ「ねぇなんか言ったらどうなの」
「…あっ、ごめんびっくりしちゃって//」
こ「ぅ、僕だって今だから言うんだからな!もう4年後まで言わねぇわ!!」
「ちょ、オリンピックじゃないんだから笑」
こうやってまた馬鹿みたいなこと話して、
ずっと一緒にいられたらいいな。
「私も、ころちゃん大好きだよ。」
こ「いや知ってるよ。」
「ちょっと!ムード!」
でもさすがに4年に1回の「好き」は寂しいから
ちゃんと伝えてよね!!
end*°
76人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ひなぴ | 作成日時:2018年5月31日 0時