工具達に愛される (ページ20)

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16 KOUGU祭の終わりページ20

KOUGU祭のライブも終わりAはプラスドライバーを探していた

『それにしてもこの世界には色んな工具があるなぁ！！物作りオタクとしては天国かも…！』

？「キミ、相当狂ってるね」

あはははと高い笑い声の聞こえる声の先には銀髪の紙やすりと同い年位の子がいた

『えっと……どうかした？』

丸鋸「あぁ、ごめんね？初めましてだよね」

『貴女は？』

丸鋸「僕は丸鋸、舞台に上がってたけど…ま。僕以上に狂った連中が沢山いちゃかすれちゃうよね」

『で？丸鋸くんは私に何か用？』

すると無邪気な笑顔で近付いてきて、私の首元に丸鋸を向けた

丸鋸「ねぇ？キミは何者？あの人と何で同じ気配をしてるの？ねぇ？？？」

彼の目はハタから見れば狂気に染まった今にも全て壊してしまいそうな目だった……
でも私にはそれが、何かを信じたくないような寂しい目だった

丸鋸「ねぇ？聞いてる？刻んじゃうよ？？？」

『………怯えないで、大丈夫だから』

丸鋸「！……」

丸鋸side

薄々、本当に何となくだけどあの子と彼の方は気配がどことなく似ている
それは、あの砥石があの子に惚れた事により確信へと変わった、生まれ変わりは本当にあるのだろう
でも嬉しい反面、あの時、彼の方を守れなかった自分が嫌になって信じたくなかった

『………怯えないで、大丈夫だから』

あの子は優しい声で言う、彼の方と一緒だった。
使いにくい丸型の僕は見た目とは逆に性格は歪んだ方へと変わって色んな工具を壊した、機材や木材も意味なくきら刻んだ彼の方以外は僕を捨てた………

『ほら、泣かないで、大丈夫？？？」

丸鋸「………えっ？」

涙が頬の上を流れていく、泣いていたんだ

丸鋸「な、んで…」

『ねぇ？もし良かったら私の工具にならない？』

丸鋸「良いの？」

『うん！丁度ノコギリ欲しかったし…』

わざわざこんな使いにくいノコギリを選ぶんだ…

丸鋸「本当、狂ってるよ」

砥石「お、居た………って！？A！？」

丸鋸「良い雰囲気をぶち壊すのが得意だね」

砥石「えっ！！あっ………悪い？？？」

丸鋸「ふふっ……そうだ、"親方様"砥石も混ぜてあげてよ」

『？良いよ？仲良くしよ』

砥石「は？え？どういう………」