父さん６ ページ6
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.
『...ただいま。』
そう言っても
返ってくるのは
メイドさんの、
「おかえりなさいませ。」
嬉しいのか嬉しくないのか
よく分からない。
「A様。
基山様がお出でになりましたよ。」
『.....うん、ありがと。』
ちょっとだけ嬉しかった。
タッちゃんは
私が小さい頃から
お世話になっている
父さんのお友達。
私のせいで
起こってしまった事故なのに
タッちゃんは
「Aちゃんのせいじゃない。」
と言ってくれた。
優しいよ、タッちゃんは。
わざわざ気を遣ってくれて。
.
.
「あ、Aちゃん。
おかえりなさい。」
タッちゃんの
満面の笑みを見ると
黒い渦が徐々に無くなっていく。
だけど、裏表のない笑顔を見ると
少しだけ胸が
チクリとする。
いいなぁ...。
.
.
私なんて、
"作った笑顔"しかできないから。
『うん！ただいまっ！！』
私は上手く
笑えているかな？
タッちゃんに
不審がられていないかな？
そういった不安が
膨れ上がっていく。
「Aちゃん、今日の夜ね。イナズマジャパンのメンバー達と飲みに行くんだけど...着いてくるかい？」
私の頭を撫でながら
聞いてくるタッちゃん。
本当は行きたい。
メイドさんに
見られながら食事をするのは、
辛くて辛くて仕方が無い。
だけどさ、ここには
父さんも来るんだよね？
せっかくの飲み会に
私なんかがいたら
父さん.....機嫌が悪くなるよね...。
私の表情から悟ったのか、
「大丈夫。実の娘がいて、ヒロトが怒るはずがないだろ？あいつは短気だけど、根はいい奴だから＿＿＿きっと大丈夫だよ。」
タッちゃんの言葉が、
魔法の言葉のように思えた。
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アオ - あなたの作品は幾つか読ませて頂きましたが、どれも素敵です！続き楽しみにしております！ (2019年10月5日 19時) (
レス) id: 50e06af674 (このIDを非表示/違反報告)
雪奈(プロフ) - すごく素晴らしいお話です！読んできて涙が出てきちゃいました。続きが出るの楽しみに待ってますね！ (2019年7月24日 20時) (レス) id: 08c5f26fea (このIDを非表示/違反報告)
柚李(プロフ) - すごくのめりこんでしまいます。本当に素晴らしいです。更新、ずっと待っています。 (2019年4月10日 23時) (レス) id: db5f37694b (このIDを非表示/違反報告)
藤原麻智(プロフ) - あぁっ泣けるっ!!物語作るの上手いですね^^*更新頑張ってー!! (2019年3月17日 21時) (レス) id: 0bacd1a06a (このIDを非表示/違反報告)
スミレ - 初コメ失礼します。 何回も読んでいますが、涙が止まりません。毎日更新されてないか見に来てしまいます。3日に1話位の更新スピードなので3日後がいつも楽しみです！忙しくて大変だと思いますが、頑張って下さい！応援してます！ (2019年3月17日 20時) (レス) id: 1020134bc7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hinari
| 作成日時：2019年2月23日 23時
