炎柱と火の鳥４ (ページ29)

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千寿郎の夏休み③ ページ29

それからほぼ毎日、色々な人が来てくれました。

時透さんと悲鳴嶋さんとお弟子の玄弥さんが西瓜を持ってきてくれました。

「元気そうでよかった。途中で西瓜を買ったからみんなで食べよう…」

「種って食べられたっけ…」

時透さんが庭に種を吐いてます。こちらの容器に捨ててください…

「夏の西瓜うまい。」

玄弥さんはうれしそうです。

また別の日は冨岡さんと胡蝶さんが来ました。お土産にと生姜の佃煮を頂きました。

「夏は体を冷やす食べ物を多く食べるので、体を冷やしすぎないようにしてくださいね。」

「そうなのか…」

確かに生姜湯や蜂蜜生姜は温まります。

「おい！何でてめぇがここにいるんだ！」

しばらくして玄弥さんのお兄さんが来ました。冨岡さんの顔を見るなり不機嫌そうです。

「今日は私と冨岡さんが煉獄さんの地区を見回る日なので。」

「不死川、それはおはぎか？やはり好きなんだな……」

「冨岡ぁぁ！勘違いするな。この時期はおはぎを扱う店が多いだけだ」

そういえばお盆の時期ですね。

「おい！お湯と茶筅と茶碗あるか？持ってこい」

「えっ…はい。」

千寿郎は言われたものを持ってきた。不死川は抹茶を取り出し…お茶を

たててもらった

「胡蝶さん、お抹茶もたてられるんですね。」
「はい。薬の調合のようなものですから。どうぞ。千寿郎君」

「ありがとうございます」

「胡蝶…なぜ俺の分がない…」

途中で抹茶がなくなったようです。私の抹茶は口をつけてしまったので冨岡さんにはお茶をいれてあげました。

その次の日は甘露寺さんと伊黒さん…毎日誰かが来ます。あっという間に日にちがたって兄上の鎹鴉の要が飛んできました。

『杏寿郎、槇寿郎無事に任務遂行。』

「本当ですか！？」

よかった。兄上も父上も無事です。

宇随さんが来ました

「おい！千寿郎。出掛けるぞ！祭りだ祭り。祭りが呼んでるぜ！」

「お祭りですか？」

こうして有無も言わさず宇随さんに連こ…連れていかれました。戸締りをさせてくれてよかったです。この方向はAさんのいる宿でしょうか。

「着いたぜ！おーい、A祭り行くぞ。」

がらっ

「いらっしゃいませ。宇随様、千寿郎君も…珍しい組み合わせですね。確かに夕方からこの辺りで盆踊りを含めたお祭りが開催され」

「Aも行くだろ？むさ苦しい男二人じゃどうもな…」

「楽しみです。行きましょう。」

しかし、その夜あんなことが起こるとは思わなかった。