千寿郎の夏休み ページ27
ある夜、煉獄家の男達が食事を共にしていた。
「長期任務ですか？」
「ああ。遠方での任務だ。最低でも１週間はかかる。」
「その間は父上は不在か…なら俺と千寿郎が留守を任された！」
「いや、杏寿郎…お前も同じ任務だ。」
「よもや！…ってことは千寿郎は最低でも１週間は留守番なのか！？」
「そうなりますね。父上、兄上…どうかお気をつけて」
その間、私が屋敷を守ります！
千寿郎は二人が長期留守になる日に備えている頃、炭治郎達が訪ねてきた。
「千寿郎君。聞いたよ煉獄さん達が長期任務に行くんだって？」
「こんにちは。炭治郎さん。二人とも潜入捜査のため、最低でも１週間は滞在されるようです。」
「えっ？それって千寿郎君、この屋敷に一人ってこと？」
「ええ、大丈夫ですよ。食事も自分で作れますし不便なことはありません」
千寿郎は笑顔で答えた。
「それに父上が不在の間は父上の担当地区は他の柱の人たちが見てくれるそうなので…」
「柱って偉いけど大変なのな…」
「しのぶも屋敷に居ねえ時あるもんな！怒られねえと思ったらあいつがすっげぇ怒る」
猪之助の言うアイツとはアオイの事だろう…
「そうなんだ。何かあったら言ってね出来ることはするから」
「はい。ありがとうございます」
その後も甘露寺も訪ねてきた。
「煉獄さん、千寿郎君を置いてお父さんと長期任務って聞いたわよ。その間千寿郎君はこの広い屋敷に一人なわけ！？」
「落ち着け甘露寺！千寿郎ももう幼い子供ではないのだ！そうだろ！」
「はい。私は大丈夫ですよ。」
だから、子供扱いはちょっと…
「いつもここで食事を作ってるのは千寿郎だ。食事の心配はない！」
普段炊事をしているのは千寿郎だった。槇寿郎はこの前まで酒浸りになり、杏寿郎もほぼ任務や鍛練をしていたため…時々隠が差し入れを持ってきていたが今、煉獄家の台所を守ってるのは千寿郎だった。
「確かに、千寿郎君のご飯は美味しかったわ。また食べたいわね…あっ、その時は材料費出すから！」
甘露寺が継子時代、杏寿郎と甘露寺が毎日大量に食べたため、煉獄家の食費がすごいことになっていた。
「そうですね。そうしていただけると助かります。」
そして、任務当日
「行ってくるぞ。千寿郎、戸締まりはしっかりしろ」
「はい。安心してください。父上と兄上もお気をつけて」
こうして、杏寿郎、槇寿郎は任務へと向かった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 55人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：緋酉 | 作成日時：2021年1月30日 21時
