年上彼氏〜five〜

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エントランスに向かって
歩いてると、追いかけてくる




「なに降りてんの？」


宮「なんで？」


「何が？」


宮「誘ったのそっちだよ」


「…知んない！酔ってて記憶ない」


宮「ズルイこと言うんだね」


「とにかく、私彼氏いるし」


宮「…俺は別にAちゃんに付き合ってって言ってるわけじゃない」


「は？」


宮「子供じゃないんだからさ」





体の関係なんて絶対もたないわよ

冗談じゃない





「そういう気全くないから」


宮「前はよくしてたんでしょ？」




してたんじゃなくて、されてたの





宮「ウマイって聞いたから期待したのに」


「は？誰に」


宮「ユキちゃん」



なんて余計なことを





宮「残念、でも気が変わったらいつでも連絡して」




ケータイちらつかせるコイツ


画面には私の番号




「なんで？！」


宮「教えてくれたじゃん」




自分のケータイ見るとそこにも
コイツの番号が入ってた





「ねぇ、確認だけどさ、なにした？変なことしてないわよね」


宮「変なこと？してないよ、キスしか」



したのかよ



「マジで言ってんの？」


宮「けっこう濃い〜のを、こんな感じ」





油断した私が悪かった




後頭部を思いっきり掴まれて
無理矢理キスされた


退けようとしても男の人の力に敵わない



舌だけは入れさせまいと
頑なに口は閉じた




宮「俺さ、拒まれると燃えるタイプなんだよね」


「ふざけないでよ！」


宮「本気だよ、また会いに来るから」




ソイツは私の頭をポンポンしてからタクシーに乗り込んだ


私の手には返されたタクシー代とアイツと自分への憎しみが握られていた

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