#03 -Himeno side- ページ4
「姫野さーん!メロンソーダ一つー!」
「あ、はい!」
私の名前は”姫野 菜月”。年齢は28歳。
好きなものは子供と甘いもの。苦手なものは虫と雷。趣味はお菓子作り。マカロンを作るのが得意なの♪
表の顔はポアロのアルバイト。そして、裏の顔は
――――黒の組織、の一員。
それは隣にいる彼…安室透も同じだ。
グラスに気泡の弾ける液体を注ぎバニラアイスを乗せていると、カランカランと玄関の方から音がして、お客様が入ってきた。
「いらっしゃいま―――って、コナン君に探偵団のみんな!」
それにいち早く気がついたのは安室さんだ。探偵団―――特にコナン君とは、よく一緒に事件を解くのだと安室さんが話していた。
「おお!安室の兄ちゃんじゃねぇか!!」
「あーっ!菜月おねえちゃんもいるよー!」
「ダメですよ二人ともー。他のお客さんもいるのに騒がしくちゃー」
私たちの姿を見た途端、ぱたぱたとこちらに駆け寄ってくる。本当に子供ってのは可愛いなあ…
「こんにちは、安室のお兄ちゃんに菜月おねえちゃん」
「…こんにちは」
コナン君と哀ちゃん……この二人は、小学一年生にして…とても大人っぽい雰囲気をまとっている。
私なんて大人っぽさでいったら負けちゃうんじゃないかなぁ……
「君たちも何か頼むかい?お代は僕が払うよ」
安室さんの言葉にやったーと歓声を上げる子供たち。私メロンソーダとケーキ!俺はサンドウィッチとケーキにするぞ!みんなは口々に食べたいものを口にする。
「今作るから待っててね」
私が言うと、はーい!と元気よく返事をする子供たち。本当、見ているだけで和んじゃう。
「そうだ、姫野さん、今夜一緒に食事に行きませんか?有名なレストランの食事券を貰ったので…」
「いいの!?勿論!えへへ、楽しみだなぁ」
安室さんからの誘いに笑顔で答える私。……と、何だろう、視線が背中に突き刺さる。
「……イチャイチャしてないで仕事してくださいよーぅ」
「ほんと、ラブラブさんだね♡」
「ちょっ……な、何言って……ッ」
子供ってば、たまにイタイところを突いてくる。
赤面しながら安室さんに目線で助けを求めた…が、あてにならず、彼も私を揶揄うように笑っているだけで。
「―――――ッッ!!」
恥ずかしさのあまり声も出せない私。――――そう、私たちは恋人同士なのである。
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零ーレイーついった始めました(プロフ) - 美空さん» 閲覧&コメント有難うございます!本当ですか!嬉しいです( *´艸`)頑張らせていただきます♪ (2017年8月16日 20時) (レス) id: 79ca697b23 (このIDを非表示/違反報告)
美空 - この小説すごく泣けました!新作楽しみにしてます(^^) (2017年8月16日 14時) (レス) id: 611dba761a (このIDを非表示/違反報告)
零ーレイー(プロフ) - 4696猫さん» 閲覧&コメント有難うございます!神作品!!?うわああ有難うございます!!感激です……! (2017年1月12日 22時) (レス) id: 79ca697b23 (このIDを非表示/違反報告)
4696猫(プロフ) - とても胸が締め付けられるような、そんな感じがしました!とても面白かったです!!コナン好きな私にとっては神作品でした!!お疲れさまですヽ(*´∀`)ノ (2017年1月12日 21時) (レス) id: 2682e5942a (このIDを非表示/違反報告)
零ーレイー(プロフ) - れいにゃんさん» 閲覧&コメント有難うございます!神だなんて……私なんて全くですよ;;お褒めの言葉ありがとうございます! (2016年10月16日 20時) (レス) id: 79ca697b23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零ーレイー | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/hina99121/
作成日時:2016年5月26日 18時