#01 -Lena side- ページ2
「――――ッ!!」
思わずベッドから跳ね起きた衝撃で、ベッドのスプリングが悲鳴をあげる。
(……懐かしい…夢をみた……)
黒いスマホの電源を入れ、時間を確認すると、それはまだ目覚ましのきっちり一時間前―――午前六時をさしていた。
「酷い顔……」
画面に反射して映った私の目は、眠りながら泣いていたのだろうか、赤く腫れあがっており、涙の痕が残っている。
起きるのにはまだ早い時間だが、二度寝する気分にもなれず、私は隣で眠る”彼”を起こしてしまわぬようそろそろとベッドから這い出た。
「ん……」
しかし、先ほどの衝撃で目を覚ましてしまったのだろうか。彼の青い双眼がゆっくりとこちらを向く。
「…レナ?」
「……ああごめん、起こしちゃった?」
「いや…」
彼もまだ起きる時間ではないはずだが、ぐぅっと伸びをして彼は起きあがった。
「今日の朝食は俺が作る番だったな」
にっこりと微笑むと、彼は寝室を出て行った。
私も顔を洗おうと、洗面所へ向かう。
ざあざあと音を立てて流れる水をすくい、顔にあてると、それはひんやりと冷たく気持ちよかった。
まだぼんやりとする頭で、先ほどの夢を思い出す。
あの頃の私たちは、まだ偽りのない、純粋な…ただただ純粋な友達で。
大人になった私たちがこんなに嘘だらけの、歪んだ関係になるとは思ってもみなかったのだろう。
でも、それでも―――それでもいいと、思う自分が何処かにいる。
「ご飯、出来たぞ」
「…うん、今行く」
私は、きっと幸運なんだ。
彼が―――バーボンが、私のことをどう思っていようと私は無条件に彼の傍にいられる。
傍にいられるだけでいい…なんて女々しいことを思う気はさらさらない。けど―――
今はまだ、この偽りの関係に溺れていたい。
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零ーレイーついった始めました(プロフ) - 美空さん» 閲覧&コメント有難うございます!本当ですか!嬉しいです( *´艸`)頑張らせていただきます♪ (2017年8月16日 20時) (レス) id: 79ca697b23 (このIDを非表示/違反報告)
美空 - この小説すごく泣けました!新作楽しみにしてます(^^) (2017年8月16日 14時) (レス) id: 611dba761a (このIDを非表示/違反報告)
零ーレイー(プロフ) - 4696猫さん» 閲覧&コメント有難うございます!神作品!!?うわああ有難うございます!!感激です……! (2017年1月12日 22時) (レス) id: 79ca697b23 (このIDを非表示/違反報告)
4696猫(プロフ) - とても胸が締め付けられるような、そんな感じがしました!とても面白かったです!!コナン好きな私にとっては神作品でした!!お疲れさまですヽ(*´∀`)ノ (2017年1月12日 21時) (レス) id: 2682e5942a (このIDを非表示/違反報告)
零ーレイー(プロフ) - れいにゃんさん» 閲覧&コメント有難うございます!神だなんて……私なんて全くですよ;;お褒めの言葉ありがとうございます! (2016年10月16日 20時) (レス) id: 79ca697b23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零ーレイー | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/hina99121/
作成日時:2016年5月26日 18時