電車 ページ12
朝、乗り込んだ電車は動ける場所もないくらい満員で。
息苦しさに眉を寄せる。
『…っ』
そんな時下の方に感じる違和感。
手で撫でまわされる感覚に冷や汗が伝う。
助けを呼ぼうとして開いた唇からは声は出なくて。
唇をぎゅっと噛み締めて俯く。
「おっさん、何してんの?」
そんな時、聞こえた声。
顔を上げると眉を寄せて怒った顔した健人君がいて。
「ねえ、それ俺のだから触んないで」
ぐっと抱き寄せられる体、
包まれる健人くんの香りに鼓動が早くなる。
≪お、俺はやって無いからな≫
なにやらごにょごにょ呟いたおじさんは次の駅で逃げるように降りてった。
「ねえ、ほんとに捕まえなくて良かったの?」
怖かったでしょ? なんて眉を下げる健人くんはすっかりいつもの健人くん
『助けてくれてありがとう』
「ううん、Aちゃんが丁度見えたから」
『…っ、それとその…』
「何?」
未だに抱きしめられたままの体制が恥ずかしくて俯けば、悪戯な顔で笑う健人君。
「しばらく、こうさせて?」
いつもより強い甘い薔薇の香りに包まれながら 電車は目的地に向かって進みだした。
健人くんの顔が切なそうに歪んだのは知らないまま。
続く
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ムコ - 受験生頑張ってくださいねー (笑) (2015年9月12日 23時) (
レス) id: 5d9745b94f (このIDを非表示/違反報告)
おれんじｼｭｶﾞｰ(プロフ) - ムコさん» ありがとうございます!! コメント,いただけて本当に嬉しいです 笑 受験生なので沢山の更新は難しいと思いますが 頑張ります!! (2015年9月12日 17時) (レス) id: 9719c6597d (このIDを非表示/違反報告)
ムコ - 更新続編気になるので楽しみに待ってます気になりすぎて寝れなくなりました(笑)頑張です初見です (2015年9月5日 1時) (レス) id: 5d9745b94f (このIDを非表示/違反報告)
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