＃194 ページ9
もう皆が寝静まった頃
私は庭先で月見酒を楽しんでいた
しかし
頭の中では
先ほどの集会のことで一杯だった
ロン｢イル前王が亡くなる数日前の不審者騒ぎ…ケイシュクという男であった可能性が高い｣
ケイシュク…
ケイシュクというと、今参謀をやっとる青年か
シノ｢根拠は｣
私の言葉に辺りは静まる
ロン｢スウォン現国王は他でもない君に注意喚起をした…なのに不審者は捕まらなかった…ということは、目撃者であるヨナ様が知らない、シノの知人…そしてスウォンの企みに加担した人物…………ケイシュクしか…居るまい…｣
私がケイシュクを知ったのは
高華国参謀としての最後の旅での事
スウォンの邸宅にも顔を出した
その時紹介されたのだ
一度、王棋(将棋のようなもの)を一局手合わせした程度だったが
お互いの実力を測るには十分なものとなった
勝ったのは私だったが
気を抜けばやられていた
それほどの男だった
シノ｢…引き続き…緋龍城周辺の調査を頼めるか…｣
ロン｢…御意｣
兄貴はそのまま社を出ていった
それをきっかけに集会はお開き
そして今に至る
私を欺くため
わざと不審者の情報を流したか
いや、遅かれ早かれヨナの様子から
きっと私は不審者に気づいただろう
シノ｢あの時の謎は解けた…しかし心にかかる闇は解けぬまま…か…｣
立ち上がろうとしてふらつく
それを誰かに支えられた
ジェハ｢酔ってるのかい？お嬢さん｣
シノ｢ジェハ…別に酔ってなんて…｣
ジェハはニコリと微笑み
私を座らせる
ジェハ｢月見酒かい？｣
私はジェハに酒を渡す
私とジェハは酒の注がれたお猪口(ﾁｮｺ)で乾杯し
酒を酌み交わす
シノ｢…で？私に何か聞きたい事でも？｣
ジェハ｢…どうして？｣
シノ｢理由はまあいろいろあるけど…そーゆー顔してっから｣
ジェハ｢なるほどね｣
ジェハは一口
酒を飲み
続けた
ジェハ｢まだなにか…隠してることあるんじゃないかなって…｣
ジェハのその言葉に
私は はっとした
そして私は
ずっと
言おうか迷っていたことを口にした
シノ｢…隠し事は無い…でも、分からないことならある｣
私は酒で少し喉を潤し
シノ｢傷の吸収について…そして対価について…｣
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寅嶋部緋鯔(プロフ) - 佳月さん» ありがとうございます(*´ω｀*)何故か角度がかわっちゃうんですよねー笑 これからも宜しくお願いしますm(_∞_)m (2015年11月21日 2時) (
レス) id: 8d1ca3404a (このIDを非表示/違反報告)
佳月(プロフ) - キジャ超いいです！作者さんが90度違うっていうとこでなぜか吹きましたいいなぁ、うまくて。これからも小説頑張ってください！ (2015年11月21日 2時) (レス) id: 9f9ea344e1 (このIDを非表示/違反報告)
寅嶋部緋鯔(プロフ) - シャインさん» そう言っていただけて嬉しいです(´∀｀*)ｳﾌﾌありがとうございます！ (2015年11月3日 19時) (レス) id: 8d1ca3404a (このIDを非表示/違反報告)
シャイン(プロフ) - いやいや、すごくいいですよ。幻想的でふんわりした感じで。 (2015年11月3日 19時) (レス) id: 68560ee8d2 (このIDを非表示/違反報告)
寅嶋部緋鯔(プロフ) - シャインさん» リクエスト頂いた空中散歩です、夜の空中散歩という形で描いてみたのですが…他にも色々な構図で描いてみたのですがなかなかに納得出来なくて… (2015年11月3日 18時) (レス) id: 438fc38ec4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：寅嶋部緋鯔 | 作成日時：2015年11月3日 0時
