＃205 ページ20
私はユンと看病を交代してしばらく
天幕の中で1人休んでいた
不思議な気分だった
少し前までは
天幕に入って
こうして瞳を閉じる事も出来なかったのに…
それがいつの間にか
ここで皆と夜を過ごし
寝て
起きる…
これが当たり前になってた
ジェハが
当たり前にしてくれた
あぁ…
でも…
シノ｢寝れそうにないな…｣
そう言って私は
目を開けた
｢シンア！？｣
切迫した声
外が騒がしい…
何かあったのか？
私は天幕から顔を出す
ゼノに支えられたジェハ
倒れたシンア
駆け寄るキジャ、ユン、ヨナ
そして何やら様子がおかしい村人達
シノ｢ユン、何かあった？｣
ユン｢あ、シノ…ちょっと家を追い出されちゃって｣
なるほど…
高華国から得体の知れない流行り病を持ち込まれたとでも思われたかな
シノ｢それでシンアも倒れた…か…｣
病人達を天幕に押し込み
私はヨナから
高華国が戦を仕掛けてきていることを知らされた
その日の晩
シノ｢ごめんね…皆…｣
皆が寝静まった頃
私は村を抜け出し
戦地へ赴いた
きっと…
ジェハが病になっていなければ
私を止めに跳んで来るのだろうな…
なんて
そんなバカみたいなことを考えていた
でも違った
確かに私は止められた
行く手を塞がれた
塞いだのは
シノ｢…ゼノ｣
ゼノ｢黒龍、こんな時間にどこいくの？｣
シノ｢ゼノこそ…ここは村から結構離れた所のはずだけど……どうしてここに？｣
ゼノ｢ゼノは散歩だから｣
そう言ったゼノの声は
いつになく真剣なものだった
ゼノ｢黒龍、何考えてんの｣
シノ｢別に、ただの偵察だよ…下手すりゃ今私達がいる村にまで戦火は広がるかもしれない…そのための情報収集｣
嘘ではなかった
もし今
あの村までも戦地となれば
私達はどうすることも出来ない
村を守ろうにも
ヨナをスウォンから隠そうにも
私は最善のためなら
手間を惜しまない
常に油断を敵とし
警戒を怠らない
大切な人達を
守るため…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 49人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
寅嶋部緋鯔(プロフ) - 佳月さん» ありがとうございます(*´ω｀*)何故か角度がかわっちゃうんですよねー笑 これからも宜しくお願いしますm(_∞_)m (2015年11月21日 2時) (
レス) id: 8d1ca3404a (このIDを非表示/違反報告)
佳月(プロフ) - キジャ超いいです！作者さんが90度違うっていうとこでなぜか吹きましたいいなぁ、うまくて。これからも小説頑張ってください！ (2015年11月21日 2時) (レス) id: 9f9ea344e1 (このIDを非表示/違反報告)
寅嶋部緋鯔(プロフ) - シャインさん» そう言っていただけて嬉しいです(´∀｀*)ｳﾌﾌありがとうございます！ (2015年11月3日 19時) (レス) id: 8d1ca3404a (このIDを非表示/違反報告)
シャイン(プロフ) - いやいや、すごくいいですよ。幻想的でふんわりした感じで。 (2015年11月3日 19時) (レス) id: 68560ee8d2 (このIDを非表示/違反報告)
寅嶋部緋鯔(プロフ) - シャインさん» リクエスト頂いた空中散歩です、夜の空中散歩という形で描いてみたのですが…他にも色々な構図で描いてみたのですがなかなかに納得出来なくて… (2015年11月3日 18時) (レス) id: 438fc38ec4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：寅嶋部緋鯔 | 作成日時：2015年11月3日 0時
