成り代わり5日目 ページ5
「ん…ここは…?」
目が覚め、当たりを見渡すとどうやら山の中に放置されているようだ。
そういえば成り代わりというものをしたんだった。
と思い出し目線を下に向けると鯰尾藤四郎さんのような長い黒髪、軍服のような紺色の服を着ていた。
ただ私の服はデザインなどは似ているが少し違っていてズボンではなく白のプリーツスカート、そしてニーハイを履いていた。
もちろん、腰には私の本体となる鯰尾藤四郎がささっていた。
そんな可愛らしい服も既にボロボロになっていて血まみれだった。
痛覚がにぶっているのか気づかなかったがどうやら死んだ時と同じような怪我をしているようだ。
取り敢えずこのまま座っているわけにも行かないので他に人がいないか探すことにしよう。
酷い貧血を伴った時のような目眩はあったが近くの木に捕まり立つことが出来た。
が、歩こうと足を出すがすぐにぺちゃりと座り込んでしまう。
「…?
なんで動かないんだ…?」
そこまで言ってあぁ、と思い出す。
鯰尾藤四郎さん、つまり私の本霊様がなにか不調が出ると言っていたがこれが不調なのだろうか。
しかし動けないとなると困るな。
人を探しに行けないし動けないならどうしようもない。
さて、どうしたものか。
考え事に熱中していたせいか、それとも気配を消して近づかれていたのか。
後ろから来る歴史修正主義者に気づかなかったのだ。
思考が停止する。
じんわりと背中が熱くなりどくどくと心臓の音が鳴り響くのが聞こえる。
すぐにでも逃げたいがあいにく足は動かない。
どうする。どうすればいい。
__そんなのひとつしかない。
戦うんだ。
今の私は鯰尾藤四郎。
私の中に残っているこの体の持ち主だった鯰尾藤四郎も戦いたい。そう言っているのか刀がカチカチと震える。
「戦闘始めます!」
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雛(プロフ) - ハイキュー大好き!!さん» 長らくお待たせしてしまい申し訳ございません、コメントとても嬉しいです。ありがとうございます。本当にゆっくりな更新になってしまいますが自分のペースで進めたらと思っております、最後までお付き合いいただけると幸いです。 (2020年9月26日 3時) (レス) id: f200d444c6 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキュー大好き!!(プロフ) - 続き楽しみにしてます。更新頑張ってください!! (2020年7月13日 3時) (レス) id: 2d39102061 (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - 夏目 真衣さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけるととても励みになります!これからもよろしくお願いします! (2020年3月10日 3時) (レス) id: f200d444c6 (このIDを非表示/違反報告)
夏目 真衣(プロフ) - コメ失礼します!めちゃくちゃ面白かったです!更新頑張ってください (2020年3月3日 0時) (レス) id: 83008217ab (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - スズシロさん» ありがとうございます!マイペース更新ですがこれからもよろしくお願いします! (2020年1月19日 17時) (レス) id: f200d444c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雛 | 作成日時:2019年11月4日 17時