70話 文化祭25 ページ21
谷山side
A「どんどん自分が欲張りになっていくんです…。っ…こんな私が大嫌いです…っ。」
ポロポロ。
Aちゃんは自分の想いを伝えてくれた。泣きながら不器用に。けど真っ直ぐに。きっと今のはAちゃんの本心だろう。
谷山「そっか…。そう思ってたんだね。」
A「っ…ごめんなさい…っ。嫌われちゃいますね…私。こんなワガママで…。」
谷山「嫌いになんかならないよ。むしろ嬉しかった。Aちゃんがそうやって正直な気持ちを伝えてくれた事が。」
A「え…っ。」
谷山「…俺も同じだよ。今日初めてAちゃんの高校に来て、見て回った。その中で俺はAちゃんの事を全然知らないんだなって思った。俺は…会長くんに嫉妬してた。俺の知らないAちゃんを会長くんは知ってるし……。」
A「っ…。」
谷山「それに…俺は全然大人じゃない。Aちゃんの事になると気持ちが抑えられなくなる。普段は大人を演じてる…。けどAちゃんを見ると、上手くいかないんだ…。こんなにも夢中になったのは初めてだから…どうすればいいか分からないんだ。」
A「谷山さ…!」
ぎゅうっ。
谷山「Aちゃんが苦しい時は俺も苦しい。Aちゃんが笑ってると俺も笑える。どんな時でも俺はAちゃんに…寄り添うよ。自分で解決する事は良い事だと思う。けど、そればっかり考えて独りで抱え込んでない?」
A「…!」
谷山「苦しかったら相談して…?俺はいつでも…Aちゃんの傍にいるから。」
A「!っ…はい…っ。迷惑かけて…ごめんなさい…っ。」
ポロポロ。
あぁ〜っ、また泣いちゃった…。
谷山「ははっ、Aちゃん、よく泣くね(笑)」
A「っ…!しょうがない…じゃないですか!谷山さんが…優しいから…。」
谷山「!…ほら、笑え〜!」
むにっ。
A「何するんですか…!(笑)」
ニコッ。
谷山「やっと笑ったな。…こっちむいて。」
スッ。ちゅっ。
A「ひゃっ!?」
俺はAちゃんのまぶたにキスをした。
谷山「あははっ、くすぐったかった?」
A「び、びっくりするじゃないですか…!」
谷山「いいじゃん、2人きりなんだし…。」
A「だ、ダメですよ!ここは生徒会室なんですから…!」
谷山「ちぇー。」
鈴村「やれやれ。(まぁAちゃんが元通りになったからええか。…あんな風に思っとったんやな。初めてAちゃんの本当の気持ち、知れた気がするわ…。)」
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嶺真 - ぎんスズさん» ありがとうございます!お互い頑張りましょう! (2017年4月4日 14時) (レス) id: 12d796b897 (このIDを非表示/違反報告)
ぎんスズ(プロフ) - 続編おめでとうございます!これからも頑張ってくださいね♪ (2017年4月4日 0時) (レス) id: f2392c08f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:嶺真 | 作成日時:2017年4月3日 16時