Episode136.呪詛師 ページ37
side.A
貴方｢…ま、軽く逸れましたが良いでしょう｣
それからは淡々と私たちの事について話をしていく。等級なども含めて呪詛師の事も話す。
そうして話し終えたあと、この会議室は随分暗い雰囲気になっていた。
根津｢…君たちは、呪詛師の方々を殺して何とも思わないのかい？｣
貴方｢他は知りませんが…。私が人を殺す分には問題ありません。それよりも仲間が殺された、の方がきますね｣
私の言葉に一々ザワつく。
オール｢後悔、したことは…｣
貴方｢それは人を殺してってこと？それなら…後悔では無いけど、先輩を殺した時は流石に悲しかったよ。｣
香山｢先輩を…？｣
貴方｢良くありますよ。呪いを相手にしたく無くなって、一般人を殺しに行くの。殺した先輩がそうでした｣
根津｢……君たちは、なんの為にこんな事を…、？｣
その言葉をそっくりそのまま返してあげたいよ。ヒーローだってそうでしょうに。
貴方｢何も呪詛師を殺すだけが仕事では無いって説明しましたよね。むしろこっちの方が稀です。
…なんの為に、と言われても何も無いですよ。強いて言えば大切な後輩達を守るため、かな。
私は正直あなた方のような一般人はどうでもいい。呪霊を祓う上で多少の犠牲も仕方ないと考える。でもあなた達は違うんでしょ｣
その疑問に返したのはオールマイト。やはり平和の象徴であっただけヒーローとしての心構えは出来てるようだ。
オール｢我々は一般人を守るために居るからな。犠牲者なんて出さないさ！｣
貴方｢…ま、そうでしょうね。でも今回、4人も死んだ。なんでか分かる？
……君たちが判断をミスったからだよ。公安に話は行ってた。それなのに、勝手な判断で届出を出さなかったから緊急性が無いと判断され我々に依頼が来なかった。
もちろん、呪霊のことなんて話してないから分からないかもしれないけどさ。警察から言われなかった？
もしかしたら事情を知ってたマイクとかイレイザーとかの雰囲気、変じゃなかった？｣
そう口調を強くして聞けば、口々に確かに、等と言い出す。次は責任転嫁になるだろうか、と考えながらまた話だす。
貴方｢今回の件はコッチにも非がある。けど、そうさせたのは歴代のヒーロー達だよ。話をしても嘘をつくな、病院に行った方がいい。…この気持ち、分かる？｣
こんな事をされたらストレスが溜まって離反したくもなるよ。
根津｢それは、…すまない｣
貴方｢被害者家族へは我々が説明に行きます。これ以上勝手なことをしないで｣
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作者名：ハク | 作成日時：2022年4月12日 20時
