Episode134.上層部 ページ35
side.A
雄英から戻り、直ぐに上層部の居る部屋へと向かう。
貴方｢磁操です、失礼します｣
｢……何用だ？｣
貴方｢本日緊急で上がった任務についてのご報告と、許可を貰いに｣
｢…申せ｣
貴方｢はい。本日雄英での呪殺が確認されました。等級は特級、学校全体に生得領域を展開しており、展開されてから恐らく6日ほど。この呪霊の正体は土地神で、邪神の姿で封印されていた様ですが何らかの拍子に封印が解けたものと思われます。
5名の行方不明者がいましたが、内4名死亡。いずれも死体は遺っていますが視認で認識出来るほどではありません。｣
軽く任務内容を伝え、最近邪神関連多いなぁと考える。そして、その後口を挟ませる時間を置かずに本題へと入る。
貴方｢……本日の任務でここまでの被害が出たことには理由があり、雄英高校の校長である根津が窓である警察官からの忠告を無視したことが原因であります。
これ以上被害を出さない為に、……気は進みませんが士傑・雄英への説明を早急にする必要があると感じます。
…このことに関してあなた方の意見をちょうだいしたいです。｣
そこからは上層部の口論が始まる。ヒーローを信用出来るか、言いふらすに決まっている、任務の妨害をしてくる邪魔者だ、理解出来るはずが無いだろう、などなど。
｢教えるべきではない。教えたら面倒な事になるに決まっているだろう｣
｢ヒーロー共は見たものしか信じん。それに特級であるお前を向かわせるなど時間の無駄｣
｢公安の者でさえ言いふらそうとするんだ、ダメに決まっている。｣
やはり、考えることは同じか。
｢……しかし、アイツらのせいで仕事が増えるのもまた事実。言いふらすのなら殺せば良い｣
｢確かに1人殺せばバカでも分かる。｣
｢だが相手はヒーロー。1度でも言ってしまえば瞬く間に世界中に広がるぞ｣
グダグダとした話し合いにいい加減イラついていたが結論が出たらしい。…悪いとは思ってないけどごめん、聞いてなかった。
｢それでは磁操特級術師。明後日雄英へ出向き、この界隈の説明をせよ。不安は残るがコチラからもヒーロー公安委員会へ圧力を掛けておく。
万が一、ヒーローが文句を言えば"これからは祓わないぞ"と脅せ。我々も忙しい、雄英に割く時間が無くなればほかの任務が回る｣
貴方｢……了解｣
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作者名：ハク | 作成日時：2022年4月12日 20時
