Episode31.考え ページ32
side.白雲
処刑される、という言葉を聞いて直ぐに車が止まった。
高野｢着きました。Aちゃん、後はお願いします｣
貴方｢はーい。ごめん、報告書終わったから出しといてくれない？｣
高野｢分かりました〜。お疲れ様でした。明日は休みでしたよね？｣
貴方｢うん。｣
高野｢よい休日を！｣
2人の会話は聞こえているが、一切頭に入って来なかった。『処刑』の言葉が重すぎて。
────
────────
気付くと俺は、キッチンの椅子に座っていた。
白雲｢あ、おれ…｣
貴方｢やっぱり1日じゃ重すぎたかな。大丈夫？｣
白雲｢ちょっと…待って。頭の整理する｣
貴方｢ん、じゃあ終わったら言って｣
そう言ってAが取り出したのは、課題では無く何かの書類だった。
いやそんなこと今はどうでもいい。
さっき教えてもらったことをまた頭の中で繰り返す。つまり、1か月前のインターンでAが殺したのは呪詛師ってこと…か。
｢A先輩、と…？｣
貴方｢雄。ごめんね、同級生に呪詛師処刑の場面見られちゃって｣
灰原｢なるほど、それで。あ、今日七海とクッキー作ったんです！食べますか？｣
貴方｢食べる食べる！どんなの作ったの？｣
灰原｢呪霊クッキーです｣
貴方｢失敗したんだね｣
俺は疑問に思ってしまった。人を殺して、なんでこんな平然と居れるんだろう、と。
実際、その日は平日でインターン最終日だった。次の日、普通に学校に来て、普通に過ごしていた。まるで、そんなことあった？とでも言うように。
白雲｢…A、俺は…お前を許せないと思う｣
貴方｢そうだね。それが正しいよ｣
白雲｢は…？認めるのか？お前が仕事でやってることを否定してるんだぞ？｣
貴方｢だってさ、ヒーローってそう言うもんでしょ？
皆を助けたいヒーローはさ、私たちの仕事を認めちゃ行けないと思うんだよね。だって私たちがやってる事は貴方達ヒーローにとってのヴィランだから。｣
Aは大人だな。そう改めて思った。
貴方｢貴方達ヒーローが私たち呪術師を認めたら、終わりなの。だから…白雲たちには私たちの存在を否定し続けて欲しい。もし見かけたら怒って欲しい。じゃないとさ…私たち、人間じゃ無くなっちゃうかもしれないから｣
白雲｢…わがっだ、｣
貴方｢泣かないでよ。｣
そこには、今まで見たことの無い自然な笑みのAがいた。
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ハク(プロフ) - 氷飴さん» コメントありがとうございます！文章を褒めていただきありがとうございます、嬉しいです！頑張ります〜！！ (2022年1月21日 16時) (
レス) id: dc85f2d154 (このIDを非表示/違反報告)
氷飴 - 最近読み始めた者ですー！！文章力凄すぎてめっちゃ読みやすかったです！いつもいつも楽しく読ませていただいてますー！お体に気をつけて頑張ってください！ (2022年1月21日 6時) (レス) id: ab4c7ac665 (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - 明理さん» 書き忘れてました、ピツメーカー様です！応援ありがとうございます、頑張ります〜！！ (2022年1月20日 18時) (レス) id: dc85f2d154 (このIDを非表示/違反報告)
明理(プロフ) - どこのイラストメーカー様ですか？？めっちゃ面白いですね！更新頑張ってください！！ (2022年1月20日 16時) (レス) @page2 id: 0be17a4bd3 (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - 馬鹿ですさん» コメントありがとうございます。どちらの作品もネタバレありますのでお気をつけて…！ありがとうございます、頑張ります！ (2022年1月16日 5時) (レス) id: dc85f2d154 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハク | 作成日時：2022年1月4日 23時
