Episode25.職場体験 ページ26
side.A
職場体験って何だろう。
体育祭から2週間ほどたった今日、本来は学校なのだが今週は職場体験期間故に高専に居た。
貴方｢…先生、明日1日寝ていたい。｣
夜蛾｢一応職場体験だ、がんばれ｣
貴方｢だってレポートとか無いじゃん！！私明日有休使う！！！｣
家入｢珍しく先輩が暴れてるな｣
貴方｢硝子〜…ここブラック企業よりブラックだよ…｣
家入｢今頃気づいたのか？｣
昔から知ってたけども。
貴方｢…まぁ、この期間で収穫はあったけどね｣
家入｢あったの？｣
貴方｢うん。この前の両親について、分かったことが幾つか。｣
1つ、私の体の傷は親が付けたものでは無かった。何故それが分かったのか、これは親が残した手記の様なもののお陰だ。
親は普通に術師だったが、私が産まれた時に呪詛師が契約を持ち込んできたらしい。
その呪詛師は恐らく1級クラスらしいが、両親は2級だったため大人しくしたがった、と。
その契約内容は簡単。殺さない代わりに私をくれ、と。それでも親は私を愛してくれていたらしい。殺して貰って構わないから私を逃がせ、と。
夜蛾｢…｣
貴方｢その後、私の両親は呪詛師の術式によって操られ、ヴィランとも組むようになった。
私が4歳…ちょうど捨てられた時。その時に、親も術式が解かれたらしく縛りを付けたらしい。縛りの内容は、……。私の生まれてからの記憶を無くす代わりに、両親を嫌うこと。そして両親が死んだら、ヴィランに付けられた傷を治すこと。｣
なんて残酷な人達なんだろうか。何故、自分たちが死にに行くのだろうか。
私の両親も一緒に居れば、助けてくれたかもしれない。…否、それは無かった。
操られていたとは言え、ヴィランとして、そして呪詛師として動いてしまった彼らに"普通に生きる"という選択肢は残されてなかった。
だから、せめて…せめて子供だけでも、と縛りを作り私を逃がしたんだろう。
貴方｢…ほんとに、私って呪われてるのかな。こんなに思ってくれてるのに、逢えなくてさ。｣
声が震える。だって、こんな事を知ってしまったから。
貴方｢私、どうしたら両親に逢えるんだろう？せめて、謝りたいよ…。｣
硝子に抱きしめられながら、私は静かに涙を流した。今日も自分を呪う。神様に好かれない自分を、親のことを嫌ってしまった自分を。
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ハク(プロフ) - 氷飴さん» コメントありがとうございます！文章を褒めていただきありがとうございます、嬉しいです！頑張ります〜！！ (2022年1月21日 16時) (
レス) id: dc85f2d154 (このIDを非表示/違反報告)
氷飴 - 最近読み始めた者ですー！！文章力凄すぎてめっちゃ読みやすかったです！いつもいつも楽しく読ませていただいてますー！お体に気をつけて頑張ってください！ (2022年1月21日 6時) (レス) id: ab4c7ac665 (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - 明理さん» 書き忘れてました、ピツメーカー様です！応援ありがとうございます、頑張ります〜！！ (2022年1月20日 18時) (レス) id: dc85f2d154 (このIDを非表示/違反報告)
明理(プロフ) - どこのイラストメーカー様ですか？？めっちゃ面白いですね！更新頑張ってください！！ (2022年1月20日 16時) (レス) @page2 id: 0be17a4bd3 (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - 馬鹿ですさん» コメントありがとうございます。どちらの作品もネタバレありますのでお気をつけて…！ありがとうございます、頑張ります！ (2022年1月16日 5時) (レス) id: dc85f2d154 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハク | 作成日時：2022年1月4日 23時
