27.私は ページ28
Aside
五条｢A〜？大丈夫？｣
夕方。家に帰ると、悟くんが居た。あれ、今日平日だよね…。ついに幻覚かな、なんて考えながら立ち止まる。
五条｢相当参ってるなぁ…。おいで、話聞いてあげる｣
貴方｢…、うん、｣
ソファに座っている悟くんの横に座り、もたれ掛かる。頭を撫でてくれる手は優しくて、涙が溢れそうだった。
貴方｢…今日ね、なんにも分からなくなった。生徒のひとりにね、"ヒーローならちゃんと責任持てよ"って言われたの。
私は思わずヒーローじゃないって言っちゃった。あーあ、やらかした。思った時にはもう遅かったよ。
あとね、ふと思っちゃったの。ヒーローって時間を無駄にしてるなって。ヒーローの卵だけじゃない。街にいるヒーローは、皆無駄な時間を過ごしてる。
その無駄な時間に何人の人が死んでると思ってる、って。君たち一般人のために、何人の呪術師が死んでると思ってんだ、って…、殺したくなった。
私たち呪術師が、何を思って一般人を助ければいいのか……分からなくなったの。
私たちはこんなにボロボロなのに。こんなに、心が崩れ落ちる音が聞こえるのに。
そんな私たちを救えないのに、ヒーローなんて名乗るなって。
────もう嫌だ、疲れたよ。私。｣
子供みたいに泣きじゃくる私を撫でながら、悟くんは話し始めた。
五条｢Aはえらいねぇ、その子たちを殺さなかった。辛かったでしょ、一般人の相手。限界迎えちゃうよね、そりゃ。
でもさぁ、それが残念ながら俺らの道なんだよ。呪いを量産する一般人を守る、これが俺ら呪術師の役目なの。｣
分かってる。傑さんに、何回も言い聞かせられたその言葉。
───『いいかい？A。呪術は非術師を守るためにある』
でも、それでも…、
五条｢A、俺と傑に殺させないで。話ならいくらでも聞いてあげる。辛いなら、俺が幸せにしてあげる。｣
貴方｢、殺しそうになったら…、止めてね｣
五条｢大丈夫。Aは強い。約束、破ったことないでしょ？｣
貴方｢……ごめんね、ありがとう。｣
もしかしたら道を踏み外すかもしれない。今日だって、勝己が居なかったら呪力を込めて殴るところだった。
──────弱いなぁ、私は。
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ハク(プロフ) - 天霧さん» ありがとうございます！更新頑張ります…！ (2021年5月7日 16時) (
レス) id: dc85f2d154 (このIDを非表示/違反報告)
天霧(プロフ) - 更新お疲れ様です。とても良かったです!!次の更新待ってます (2021年5月6日 21時) (レス) id: 8490818b21 (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - バニラさん» 初めまして！ありがとうございます、嬉しいです…！！頑張ります！o( ^_^ )o (2021年4月22日 6時) (レス) id: dc85f2d154 (このIDを非表示/違反報告)
バニラ(プロフ) - 初めまして！いつも楽しく読ませて頂いてます！面白くて面白くて‥！大好きです！こうしんたのしみにしてます！ (2021年4月21日 21時) (レス) id: 077e9ee44f (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - 紫月さん» お返事遅くなり申し訳ありません…。コメントありがとうございます。大好き、と言ってもらえて嬉しいです！これからも頑張ります(*´ω｀*) (2021年4月20日 21時) (レス) id: dc85f2d154 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハク | 作成日時：2021年4月3日 8時
