似ても似つかない坂田の姉【歌/い手】【あほの坂田】 (ページ14)

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姉ちゃんと買い物をしている時も少し、視線を感じた

さ「…」

『優、大丈夫だよ』

さ「へ？」

『大丈夫だよ』

まるで僕の考えている事が分かるかのように話す姉ちゃん

そう言えば、姉ちゃんが変な態度とってから、あれが始まった気がする…

気のせいかな？

『カラオケでも行こっか』

さ「うん」

姉ちゃんが向かったカラオケは結構いい所

周りからは見えないようになってるし、ドリンクバーだし何よりコインロッカーがあるという

『優、荷物ここに置いといて？』

ちなみに俺は、新しい服を着ている

さ「？わかった」

そう言ってコインロッカーの鍵を閉める

ドリンクバーで飲みたい飲み物をとって、カラオケルームに入った

『さてと、もう大丈夫かな？』

さ「どういうこと？」

『優が悩んでるのって…ストーカーの事でしょ？』

さ「え？な、何で？」

『視線…かな？ほら、この間もカラオケ行ったでしょ？その時、睨まれてた気がするって言ったじゃん、その人だよ…ごめんね、もっと早くに気がつけば、優が傷つかずに済んだのに…』

さ「そんな事ないで！姉ちゃんが一番最初に気がついてたやん！」

『気が付いていた、だけで、解決は出来てないよ…優は多分優しいから、誰にも言えなかったんでしょ？』

さ「僕は、優しくなんかない…」

『…優しいよ』

さ「だって、姉ちゃん達が消えるのが嫌で、言わなくってそのせいで迷惑かけたやん…」

『優は優しいから、そう思えるんだよ』

さ「でも、僕は自分勝手や…」

『何言ってんの、自分勝手じゃない人間はいないよ、それに、人が迷惑かけるのも当たり前だよ…』

さ「迷惑かけてもええの？」

『どうぞどうぞ』

さ「自分勝手でも？」

『自分勝手過ぎるのはダメだけど、ある程度はいいよ？』

さ「じゃあ…甘えても、ええ？」

『うん』

俺は、泣いていた

さ「わがまま言ってもいい？」

『いいよ？おいで』

さ「っ姉ちゃん！」

姉ちゃんに抱きつく

さ「怖かった…怖かったよっ！」

『頑張ったね…いっぱい我慢したんだね』

さ「僕、偉い？頑張った？」

『優は偉いよ、それに、いっぱい頑張った』

さ「誰かに助けて欲しかった！気が付いて欲しかったよ！」

『気がつけなくてごめんね…そばにいるから…安心してね』

ずっと、僕の頭を撫でてくれる姉ちゃんはとても暖かく感じた

『おやすみ』

その言葉で僕は、また、眠りについた