仲良し姉妹とクズぶりっ子は転生した！【ヒロアカ】 (ページ9)

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九話　４歳って絶対こういう思考ないよねページ9

緑谷side

僕は無個性

そんな僕をかっちゃんはバカにしてくる

でも全部本当のことだから言い返せないんだ

かっちゃんはすごく強い個性を持ってる

そんな個性があればオールマイトみたいになれるのかなぁ

「みんな〜今日は新しいお友達がくるわよ！」

誰が来るのか、みんなはしゃいでた
僕も正直、少しワクワクしてた

『こんにちは。今日からここの園児になります言野Aです
よろしくおねがいします』

とても大人しい口調で話す女の子

綺麗なグラデーションがかかった青い髪に、赤と青のキラキラした目

みんなも驚いていた
あのかっちゃんですら

僕も思った

すごく可愛い子だな、と

その後いつものようにかっちゃんたちにバカにされていた

かっちゃんは手から威圧するようにボンボンと小さく爆破をしていた

僕はそれが怖かった
何もできないから

『……なにしてるの』

少し小さめだが透き通るような声が聞こえた

あの子、言野…？さんだ

爆「……あ？誰だお前！関係ねぇだろ話しかけてくんな！」

かっちゃん…相変わらずだな

それでもこの子は動じずに

『そう』

とだけいい僕の方に向かって言った

『大丈夫？』

そういうときも無表情で、心配そうにはしていないように見える
けれど僕はとても嬉しかった

緑「え、あっう、うん…平気だよ…」

本当は転んだときに少し擦れてて痛いけど

その傷を見てか、

『………【治れ】』

と言野さんはつぶやいた

個性を使ったんだろうか、いつの間にかさっきまでの痛みはもうない

緑「わぁ！すごい個性だね！かっこいい！」

『ありがと』

言野さんは短く返事をする

手を伸ばしてきた

僕はその手を取り、立ち上がる
恥ずかしいな…

よく見たらかっちゃんがすごく睨んできてる
こ、こわい…！

言野さんが名前を聞いてきた

…なんていうか、言葉が少し足りないなって思った

でもそれも可愛くて…

モサモサくん呼びには、少し驚いたけど

その後言野さんは僕とかっちゃんの三人で遊ぼうと、仲良くしようと言ってくれた

無個性だって聞いても、笑わないで、同情しないで、向き合おうとしてくれた

初めてだった。嬉しかった

出会ったばかりなのにオールマイトと同じくらい、それ以上に、言野さんが…
Aちゃんが、大好きになった

僕の初めてのヒーローだった