及『俺の兄ちゃんについてどう思うか意見を求めたい。』 (ページ40)

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貴｢たでーまーぁ｣

家に入る

母｢あら、遅かったのねえ｣

貴｢んん、ちょっとな｣

母｢今日は親子丼だから、チンして食べちゃって｣

貴｢あーい｣

母｢あと邪魔だから冷蔵庫の中も片付けて！
ものを入れる隙間がないから！｣

貴｢？はーい…？｣

冷蔵庫を俺が片付けんの？え、どういうこと？

…まあいっか

それにしても、親子丼か、いいな。

ご飯をよそい、フライパンに入っている完璧に冷めた具をいれ、レンチン

貴｢ふぁーあ｣

眠っ

あ、お茶お茶

お茶つごう

冷蔵庫を開ける

貴｢うおっ｣

溢れんばかりのプリン
隙間という隙間に大量のプリンが突き刺さっていた

貴｢…え、なに｣

何事かと思ったが、たぶん…

及｢…兄ちゃん｣

貴｢うわっ！！！｣

思わず叫び声をあげる

気配なく背後にたつな！！

貴｢と、徹…
いきなり後ろにたってたらビックリするだろ！やめろ！！｣

及｢…兄ちゃん、プリン食べちゃってごめん！
同じの探したんだけど、売ってなかった｣

下を向いている徹でも俺よりも身長は高いはずなのに、今日はなんだか小さく見える。

貴｢あ、あぁ
いいよ、俺こそ昨日は…ごめんな。
ちょっと大人げなかったし｣

及｢うん、まさかプリンを食べたらあんなに怒るとは思ってなかった｣

コイツ！人が下手に出てりゃ…

及｢でも、それだけあのプリン楽しみにしてたんでしょ？
最後のひとつだったみたいだし。
だから、それ代わり！！｣

徹はこの大量のプリンを指さした

及｢…じゃあ！俺もう部屋いくから！！｣

照れたように踵を返す
…俺の弟もなかなか可愛いとこあるじゃんか

貴｢徹！｣

及｢…なに｣

貴｢ありがと｣ﾆｺｯ

振り返った徹は恨めしそうにこちらを睨んだ

及｢兄ちゃんってその笑顔で何人落としてきたの｣

貴｢…さてね
あ、徹！
母さんがプリン早く食べろって言ってたから、2人で食べようぜ！｣

まだ睨んでいる徹

貴｢ま、いらねーなら俺が全部食べるけど〜｣

及｢俺も食べるっ！！！｣

俺が用意していたスプーンとプリンをぶんどってリビングにドカドカと歩いていく弟

俺はとりあえずお茶と親子丼を持っていく

プリンはもう少し冷やしとこう

及｢兄ちゃん｣

貴｢なに｣

プリンを頬張る徹と親子丼にがっつく俺

及｢インハイ予選、もし仕事休みだったら応援来てよね｣

貴｢休みだったらな｣

…絶対一日は有休消費してでも休もう