及『俺の兄ちゃんについてどう思うか意見を求めたい。』VI

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貴「何か用？」




寒川のことを俺がよく思っていないのは寒川も知っているだろうし、寒川に俺がよく思われていないのは俺も知ってる



理由は単純

高校の時から何かと俺に突っかかってきていた寒川が純粋に面倒くさいから。




寒川「お前最近烏野の辺りで見かけるけど何してんの？
今お医者様じゃなかったっけ？
憧れのプロバレーボール選手諦めて。」




ほら、こういう言い方をするからコイツは面倒くさいのだ




貴「お前に関係なくない？」


寒川「そんなに突き放すなよ、元チームメイトじゃん」



ニヤニヤと笑う寒川に少しの苛立ちを覚える

右手に派手な指輪してる。チャラい腹立つ。←


俺の上から下までジロジロニヤニヤてから、寒川は続けた



寒川「聞いた話によると〜、烏野で教えてるんだって？
バレーボール」



知ってんのかよ、じゃあ聞くなよ




貴「あー、だから？」


寒川「いやいや、すごいなと思って！！
怪我してもなお、バレーにしがみついてさァ
もうその足、中途半端なバレーしか出来ねぇんだろ？」


貴「はぁ」


寒川「俺だったら無理だわ、よくやるな、お前。」


貴「別に、俺の勝手だろ。」




俺が医者じゃなかったら、

それかここがコンビニの真ん前じゃなかったらあるいは殴ってたかもしれん




寒川「俺らのバレーは呆気なく捨てたくせに」



…捨てた、ね？

喧嘩売ってるよな？コレ
買っていい？ウザイんだけど。



寒川「怪我したらハイサヨウナラですぐ部活辞めちゃってさァ…

どうせお前にとってバレーなんてすぐに諦められるもんだったんじゃん？
それが今になって思い出してコーチやってます、とか…マジウケんだけど。」



貴「はあ？」



寒川「本当は辞めるきっかけが欲しかったんじゃねーの？
よくあるじゃん、天才が周りの期待に押しつぶされそうになって、とか。
お前監督のお気に入りだったし。ずっとレギュラーだったのもコネだったとか？
その期待に耐えかねて…みたいなさ！！」


貴「…何言ってんの、お前」




烏養監督は贔屓なんかしないし、レギュラーはずっとずっと死ぬ程練習して勝ち取った俺の居場所だ





寒川「あ！もしかしてわざと怪我したとか？
浜安が謝ってた時もヘラヘラして許してたし、うっわーえげつなっ」






貴「お前さあ、まじでいい加減にしてくんね？
んなわけねーだろ、ウザイんだけど」



あんだけ言われてそれでも俺は笑って返してるので、許して欲しい



寒川「でも捨てたじゃん」

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