１１２cm ページ16
そして深夜2時50分
貴「お待たせしました！！」
うちの近くの曲がり角で待ってくれている人影に呼びかける
月「…なんで僕が」
貴「えへへ
さ、いこっ！月島くん！！」
学校へ行く道を指さして歩き出すと、少し遅れて着いてくる
月「澤村さん誘えばよかったのに」
そう、あの後
･
貴『あ、じゃあ、月島くん一緒に行こうよ！』
月『は！？』
貴『月島くんといつも別れる曲がり角に3時集合ね！』
月『え、ちょ…』
･
と、こんな風に無理やり待たせてみました
貴「澤村さんに迎えに来てもらうのはやっぱり気が引けるよ」
月「…ふーん
じゃあ日向とか…」
貴「月島くんが心配してくれたんじゃん」
くるっと振り向き上を見る
背高い
貴「嬉しかったんだよ、すっごく」
月「！」
さっきも、わたし10分前に集合場所行ったんだけどもうすでに居てくれた
貴「へへへ」
また学校に向かって歩き出すが、月島くんが後を着いてきてる音がしない
また振り返るけど、月島くんは動いてない
貴「月島くん？どうかした？」
月「っ、別に…！なんでもない！！」
サッサと歩いていってしまう月島くんの顔は暗くてよく見えないけど
もしかして怒らせた？
そう思ったけど、少し歩くと止まって「早く」と言ってくれるので多分怒ってはない…
はず。
わたしは小走りで月島くんの後を追った
ｰｰ月島sideｰｰ
貴「嬉しかったんだよ、すっごく」
そういって振り向いた彼女の、いつものようにひとつに括られた髪が月明かりを少し反射しながら揺れる
貴「へへへ」
ふにゃっと気の抜けたように笑った
今まで向けられたことの無い笑顔に肩が跳ねる
それは、気を許した人にする彼女の笑い
垂れた目じりが人懐こさを強調させる
こういう笑顔を向けられるのは、もっと、違う人の役目だろ
夕方声をかけたのは、少し気になっただけで
チームみんな彼女に過保護だから、彼女が「心細い」と頼めば誰かしら迎えに来てくれるだろうに、
僕にもその彼女に対する過保護がすこしだけ、伝染ってしまったのか
まあストーカー被害の現場にも一応立ち会わせたわけだし。
しかしどうだろう
当の本人は夜道を歩くことに危機感はないらしい
そしてその気の許した笑顔を僕に向けるという危機感も、持ち合わせてないらしい
月「はあ…」
僕は彼女に聞こえないように小さいため息をついた
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夏恋 - 大地さんと夢主ちゃんの鈍感さが可愛いです！ 続きめちゃめちゃ楽しみにしてます！ 更新頑張ってください！ (2020年8月18日 19時) (
レス) id: 51f3eea8c5 (このIDを非表示/違反報告)
そこはかとなく(プロフ) - ちいさん» だらけすぎてサボってるだけです！(笑)スミマセン！！これからもゆっくり亀亀な更新ですが気長によろしくお願いいたします！！ (2020年5月10日 0時) (レス) id: 650875736d (このIDを非表示/違反報告)
ちい - 神レベルに好きすぎて一気読みしてきました、もう更新しないんですかね...(泣)続き楽しみにしてます...っ！ (2020年5月6日 4時) (レス) id: 51140f54c4 (このIDを非表示/違反報告)
そこはかとなく(プロフ) - 姫坂ひなのさん» うわぁぁぁ頑張ります！！！亀更新ですが飽きずに見てくださいーー！！！ (2020年3月12日 11時) (レス) id: 650875736d (このIDを非表示/違反報告)
そこはかとなく(プロフ) - SHINOさん» マジですか！！ありがとうございます！頑張りますっっ！！ (2020年3月12日 11時) (レス) id: 650875736d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そこはかとなく | 作成日時：2019年11月20日 21時
