及『俺の兄ちゃんについてどう思うか意見を求めたい。』V

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次の日の朝


午前11時




こんな時間に起きたことに驚きながら、まだ少し重い体を起こし、階段をおりる




久しぶりにこんなに寝た気がする




リビングには誰もいない





食卓の上には母からの
『起きたら食べて！
今日はゆっくり寝なさい By母さん』
という走り書きのような手紙がおにぎりと共に置かれていた




徹は学校…あ、いや、夏休みだから部活か




よし、うん




行こう





適当な服を着て、念の為マスクをつけて、家を出る



目指すは烏野




足は思ったより軽く、歩みを進めた






･






烏野の体育館に着いた


思えば今日は練習をやっているのだろうか、ボールの音聞こえないけど。



まあやってるか




貴「ふー、」



自分の正直なところを話すのにこんなに緊張するとは






…よし、






ギギィッと体育館の重たい扉を開ける





貴「お疲れ様です」




もう12時前だ



昼休憩に入ろうと、簡単な片付けを始めていた



道理でボールの音が無いわけだ






澤「あっ、挨拶！！！」

「「「 チワース！！！ 」」」





烏野の挨拶を受け、烏養さんの所へ




烏「…お疲れ」




目を合わせず、静かに言う烏養さん




貴「俺、烏養さんの前で大人ぶるの辞める事にしました」




そういうと、烏養さんは驚いたようにこちらを見た





貴「酒のツマミにもなりませんけど、それでも俺の話聞いてくれますか？」




冗談めかしていうが、頭で未だに整理できてないことを、逃げてきたことを話そうとしているのだから

内心気が気ではなかった




烏養さんは見開いた目を俺から逸らし、外に出ようと提案した





部員らには1時間ほど昼休憩と伝え、二人で体育館出て、右に曲がって、隅の人気のない木陰に座る




烏「お前それ、まだ風邪引いてんのか」

貴「ぶっちゃけ熱もあります」



朝測ったら37度6分だった、ゴメン



烏「バカだな」

貴「…よく言われます」




ははっと笑う


さて、どうやって話そうか

自分の事なんて話さないから、どう始めればいいのか


迷っていると、





烏「聞くよ、下手くそでも。」




いつものようにタバコを吸うことも無く、しかしどこか気が抜けた声で烏養さんが言った





貴「…イケメンがいる」


烏「茶化すな」






うん、では





貴「あの日、…えーと、烏養さんが俺に『何か隠してるだろ』って言った日、
濱安から電話があったんです。

俺の、足の怪我のこと＿＿＿＿ 」

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