・ ページ23
それを聞いた時、小学生の俺にはよく分からなかった。
でも、父親がいなくなった事実にひどく絶望した覚えがある。
それから母親は仕事ばかりの毎日。
忙しかっただろうに、学校の行事には必ず来てくれたし、疲れているような顔も見せないという生活を何年も続けてくれた。
『絶対幸せになっていこうね』が母親の口癖だった。
俺はそんな母親が大好きだった。
でも、そんな強い母親にも限界が来てしまった。
過度の疲労とストレスで意識が朦朧とし、赤信号に飛び出して車にはねられ、この世を去った。
その知らせを聞いた時、地獄に叩きつけられたような感覚に陥り、全ての感情を失ったようになってしまった。
父親も母親も、俺のそばから消えた。
頭がおかしくなりそうだった。
いや、もうおかしかったんだと思う。
俺は高校の屋上から飛び降りようとした。
目｢…｣
深｢…っ！何してんだよ！！｣
目｢…！わっ…！｣
岩｢…っと、危ねぇ…！｣
目｢…なんで｣
が、そこを岩本くんとふっかさんが助けてくれたのである。
深｢なんでって…！言わなきゃわかんない！？そんな簡単に死のうとしないでよ！！｣
岩｢…ちょっと、落ち着いて。でも、ふっかの言う通りだよ。｣
目｢俺は幸せを求めちゃいけない…。｣
俺の心は、死ねなかった悔しさと死ななかった安堵に困惑し、勢い任せに2人に親のことを話してしまった。
深｢そんな…！でも、俺には親御さんは目黒に幸せになってほしいって思ってると思うよ？｣
目｢…でも！幸せを求めたら、大切な人が離れていく…！｣
岩｢大丈夫。俺たちは絶対に離れないよ。｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 377人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さくらもち | 作成日時：2022年5月5日 20時
