sweet smell shop (ページ2)

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甘い匂いだけを頼りに歩いていくと、シャッターがほんの少し開いている小さなパン屋さんを見つけた。

向｢こんな所にパン屋さんなんてあったんや…｣

その時、シャッターが開いて、とんでもない高身長イケメンが現れた。

─────胸の奥がドクン、と脈打つような感覚がして、その人から目が離せなかった。

すると、その視線に気づいたのか、その人はこちらを見て、目が合った瞬間、満面の笑みで、

｢いらっしゃいませ。ちょうど焼き上がりましたよ。｣

と言った。

いらっしゃいませなんて何度も聞いた言葉なのに、あの人が言うと、すごいかっこよく聞こえるし、とても絵になる。

─────どうやら俺は一目惚れというものをしてしまったようだ。

｢どうしました？｣

向｢へっ！？あっ、あのー…しゃ、写真を撮らせてもらえませんか？？！｣

｢はっ？｣

向｢あっ…｣

向井康二、一目惚れをした直後に大失態を犯してしまったようです。