Quotidiano 3 (ページ2)

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いつの間にか墓穴を掘ったらしく
皆さんの空いた口が塞がらない

「え、はい」

嘘をつくのは嫌だし
これから仲良くしたいから正直でいたい

でも、隠してたことに変わりはないわけで
不快に思う人もいるかもしれない

「A、」

「ん、なぁに？」

「あ、のさ、ごめん」

「玲於のせいとかじゃないよ、言えなかった私が悪いんだよ」

「でも、」

玲於が焦るのは
部屋の空気のせいだろう
そして、痛い視線も

涼太さんは普通に普通だけど

隼と玲於以外のメンバーさんは
少し怖いかもしれない

この空気を変えてくれたのは
私の大好きな人だ

「俺もAってよんでいいん？」

「裕太さん、是非呼んで欲しいです」

「ははぁ～、ちょっと照れるな」

「嬉しいです」

「A！」

「はい、何でしょう？」

「呼んだだけ～」

な、なんてかわいい生き物！
くっ、かわいすぎて反応に困る……

そんなこと思ってると
案外冷静な数原さんが

「A、なんで隠してたん？」

「隠してたつもりはないんですけど、」

「うん、」

「拒否というか、態度を変えられるのが嫌で」

「そっか、」

「俺らともこの件で一悶着あったし」

「そーなん？」

「そうだよ～、玲於がしばいたろかぁ～って騒ぎ散らしたんだよねぇ」

「おい、隼嘘つくな」

「みんなも覚えてないかな？夢者修行の玲於がダメダメだったの」

「そこまでダメダメじゃないし」

「へぇ～、あのへこたれっぷりで？」

「あぁ～思い出した、常にイヤホンして動画見あさってた時か！」

「亜嵐くん、俺そんなことしてないから！」

思い出話に花を咲かせ
おじさんの話が流れたころ

不意に隣に人が来て
優しく私の頭を撫でてくれた

「涼太さん、」

「人はそれぞれ思うことがあるからね」

「わかってる、少し怖かっただけ」

「Aは強いね、でも辛いときはちゃんと言ってよ」

「なんでも分かっちゃうんだね、涼太さんは」

「そんなことないけど」

欲しいときに欲しい言葉をくれる人は
なかなかいないけど、
私はきっと恵まれているんだ

欲しい言葉を言ってくれる人が
たくさんいるんだから

「さっきは驚かせてごめんな、」

「いえ、私のせいなので」

「そんなことない、Aの努力は涼太からよく聞いてたのに、一瞬疑った」

「よくあることなので」

「ほんまごめんな、仲良くしてくれる？」

「もちろんです、龍友さん」

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