番外編 Onrush ページ30
hayato side
今日は埼玉での公演ということもあり
多くの所属アーティストの方々が
見に来てくださるらしく
なんと、御三方も見てるとか！
いつも通り、いつも通りなのか？
とりあえず順調にことが進んで
アンコール前のジェネ・シネマ
個性豊かなメンバーのおもしろーい姿、
まぁ、ね、見れちゃうわけですよ！
「はーい、皆様！」
「隼うるさっ」
こんな感じでアンコール中のMCに突入したわけですがぁ〜
まぁね、いろいろ暴露されちゃうし
(スマホの画面割れた件、寝坊した件)
俺うるさいしで、
こんなの御三方に見せていいものか
そんなこと考えてたわけですが、
「ボーカルも来たことだし、」
「あ、亜嵐くんセリフ飛んだ」
「セリフじゃないからぁ〜」
「じゃあ、この曲を聴いてください」
ん？
バンドメンバーさん？
どしたどした？
ハプニング！
俺の悲しい出来事以上に
焦るメンバー、ざわざわしだす会場
「えーっと、ハプニングですかね？」
「あぁ、皆さんちょ」
「あれれ、次の曲はこれでしょ？」
最後に聞こえた声
俺らが分かんないわけないじゃん
会場が暗くなり
ステージの階段の上が照らされ
現れたのは
「A、」
マイクを持たない玲於の声は
俺の幻聴かもしれないけど、聞こえた
メンバー全員、あたふた
Aが階段から降りて
涼太くんと龍友くんの間に入る
え、何してんの？
「聴いてください、"Deceive This City"」
その声とともに
バンドメンバー全員楽器を奏で
俺は ない頭で状況を理解するのに精一杯
EILメンバーでない亜嵐くんたちは
スタッフさんに手を引かれ
ステージ前方に体育座りさせられてるし
涼太くんと話したAは
俺を引っ張って、耳もとで
「同じステージに立ってるよ」
そう呟くと、俺の頭に酸素が巡って
今すべきことが、踊ることだと理解し始めた
「ついてけねぇ、」
そう呟く玲於に俺もそうだなぁとか思いつつ
久しぶりのAの声に
身体中が反応して
記憶の奥から、振りが湧き出てくる
「はぁ、はぁ、」
「ふふっ、驚いた？」
「当たり前だろ、普通連絡とか入れるもん」
「松さんたちの計画なので」
「それ言われたら何も言えないね」
「涼太さんは分かってるね」
そのあとはメンバーの驚いたよ的な
反応を聞いてから、元のセトリに
「Aってハチャメチャだわ」
.
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作者名：ひなたろ | 作成日時：2016年12月2日 0時
