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hiroomi side
綺麗になくなったお皿を眺めながら
「ほんとにおいしかった」と呟き
満足そうな笑顔をこぼした
「来たことなかった？」
「ないですないです！」
「敬浩さんとかここよく来てるしさ」
「敬浩くんとご飯行くときは大抵お肉です」
「そーなの？」
「私 女性として敬浩くんに見られてないから」
「そういう問題なの？」
「そうですよ！あとは、なに食べたい？って聞かれるんですけど、私が肉って言っちゃうからかな？」
「お肉好きなの？」
「大好きですよ！でもここ最近お肉ばっかり食べてたからパスタ嬉しかったです」
フォローできるあたり
ほんとにAってできてる子だよな
躾けてきた両親はきっと素敵な人なんだろな
最近の話もそこそこに
帰りのタクシーが来たから
乗って送ってくことに
「最近、アイスが冷凍庫に溢れかえってるんですよね」
「そんなに？」
「はい、敬浩くんが来るたび増えますもん」
「マジか、」
「バニラとか誰もが食べれるやつならいいんだけどね、期間限定ばっかり買ってくるの」
「今 何あるの？」
「ハニー&ミルクってやつだったはず」
「おいしい？」
「美味しの、美味しいけど飽きちゃう」
「そーなんだ、ヤバイね」
「毎日食べてるけどね、減らない」
ハーゲンダッツについて話すA
一つの話題でずっと話せるよな
てか、今 5月入って、新商品について発表されてるのにまだあるんだ
「もうすぐアルフォンソマンゴー&クリームってやつでるんですよ！」
「なにそれ？マンゴーのアイス？」
「まだまだあるのにきっと買ってくるよ」
「俺が食べてあげようか？」
「ほんとに⁉」
え、半分冗談で言ったのに
そんなキラキラした笑顔で見つめられたら
ねぇ、
断るやついないでしょ？
「じゃあ、うち来てください！」
こんなすんなり男入れていいの？
襲っちゃうかもよ？
危機感ないのか、信頼されてるのか
分かんないけど
まぁ、いいか
タクシーを降りると
部屋まで案内されて
鍵を開け中に入ってくA
けっこう緊張してるし……
ゆっくり踏み入れる
そこには女子高校生らしい
ふんわりとした雰囲気の部屋で
促されるまま、ソファーに腰を下おろすと
目の前に3個のハニー&ミルク
「どうぞ！」
こんな食べて腹痛くなんないかな
Aも3個、
いや、4個食べるんだ……
.
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作者名：ひなたろ | 作成日時：2016年12月2日 0時
