Encounter ページ15
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サプライズが終わり
GENEの3人は
初のアリーナツアーに向けてリハ三昧
連絡しても夜中まで返ってこなかったり
日々、リハの写真が送られてくる
それを見るのが日課でもある
まぁ、私は新学期が始まり
クラス替えもあったわけですよ……
案の定、隣の席の子は同じクラス
しかも、三井くんも同じクラスなの！
私の唯一の友達が同じクラスで
すこし、いや、かなり嬉しい
私の学校では新学期が始まってから1ヶ月は
6限で授業が終わる
少ししたら7限もあるけど
それをおじさんに報告しといた
一応ね、お父さん代わりだしね
でも、嫌な予感しかしないのは私だけ？
なんだかんだ、おじさんお喋りだし
「あぁ、考えただけで寒気する」
暇な日常を破壊してくれそうな
あの男の顔が浮かぶ……
帰り支度をして、下まで行くと
「佐野さん？」
「あ、三井くん」
「今帰るの？」
「うん、三井くんは部活？」
「そう、新入生勧誘の準備あるんだ」
「へぇー、大変そう」
「思ってないだろ」
「あは、ばれた」
こんな冗談混じった会話するほど
仲いいんだよ！
「あ、生徒玄関の先に怪しい人いるって」
「怪しい人？」
「さっき、女子が騒いでたから気をつけて」
「あ、うん、ありがと」
「おう、じゃまたな」
「うん、バイバイ」
怪しいとか怖っ
でも、堂々と怪しい人いるのかな？
ただのバカじゃんね
でも、少し怖いから
少しの音にでも反応できるように
ヘッドフォンを首にかけて帰ろう
「うわ、女子群がってるじゃん」
怖くて眺めてるのかと思ったら
聞こえてくるのは想像と違うもの
"みてみて、ヤバくない？"
"待って、絶対イケメンやん"
"誰か声掛けなよ！"
いやいや、怪しいけども
そっちで騒いでたのね
サングラスして
春物のコート羽織って
普通にみたらオシャレなやつやん
まぁ、高校の
生徒玄関側にいるとこは怪しいけども
「あぁ、バカらしっ」
首にあるヘッドフォンをつけ
人混みを避け、帰る道に足を踏み出したら
「お嬢さん、ご飯でも行かない？」
「……………」
「ねぇ、いいでしょ？」
音楽流すの忘れてた！
今から流すのおかしいよね？
ちらっと視線を送ると
まさかの、あの男！
「っ、な」
誰か分かった瞬間
腕を引いて、人混みから離れる
「なにしてんの！」
「ご飯行こうかなーって」
「はぁ、わかった」
「いぇーい！」
この男、田��敬浩ですよ。
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作者名：ひなたろ | 作成日時：2016年12月2日 0時
