Quotidiano 2 (ページ14)

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kenchi side

事務所に着くと
タイミングよくてっちゃんと啓司

とりあえず昨日の情報欲しすぎて
早めに来たら、みんな考えてることは同じ

「ねぇ、」

少し前を歩く2人に問いかけたこと
それは、

「エレベーターの中にいた子さ、Aちゃんじゃなかった？」

そう、
何気なく乗ったエレベーターには
1人の女の子が乗っていて、顔は見えなかったけど

MVや動画の人物と
雰囲気がね、なんか、オーラ？

「え、はやく言ってよ～」

「ケンチの間違いでしょ」

哲也酷いな～
俺けっこう、周り見てるのにな

俺の話は風のように流され
少しの間に集まったメンバーと談笑してると

ノックされ、
かわいいかわいい玲於ちゃんの声

「EILメンバーです」

その声にいち早く反応したのは
そう、啓司と将吉

自らドアを開けに行く将吉

「え！どうぞどうぞ」

「みんないらっしゃーい」

あ、やっぱり
エレベーターの子じゃん

「あの、CDを渡したくて来ました」

「よかったら聴いてください」

そういってバラバラに配り始める

Aちゃんが向かったのは
あー、まさかの啓司じゃん

啓司、すっげー喜んでるし
羨ましそうに見てる将吉、じわる

俺のもとには

「ケンチさん、よかったら聴いてください」

「玲於～、ありがとう」

「いや、昨日はお疲れ様です」

「どうも、それであの子、Aちゃんだっけ？」

「あ、忘れてた」

え、どこ行くの？
俺、10秒も喋ってないけど
放置プレイ？

そんな俺をよそに
啓司にグイグイ来られてるAちゃんを
引っ張って、もといた場所に

啓司、おこですね
かる～くおこですね、はい

「えっと、自己紹介します」

「え、わたし？」

「お前以外誰がすんだよ」

「あ、はい、」

「とりあえず名前、」

「えっと、佐野Aです、歌って踊ってます。よろしくお願いします」

深くお辞儀をしたAちゃん
そして、出て行こうとする玲於ちゃん

「まって、俺もらってないよ」

将吉、不憫

______

「あ、ごめんなさい」

「え、Aちゃんがくれるの？」

「わ、ダメでしたか……」

「な、違くて」

「じゃあ、俺が、将吉さんどうぞ」

「なんで、隼なの」

「まぁ、いいじゃないですか」

「ちょ、え」

「「「失礼しました～」」」

「え、将吉さん……」

玲於に引きずられてったAちゃん

落ちてる将吉

______

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