欲の循環 ページ22
剣持side
Aが片付けをしてる間、僕は作品に目を奪われた
これは、きっとAが書いたものだろう
ほとんどがモノクロで描かれていて、一つだけ色を使われていた。
僕はあまり芸術的な感性は優れてないから細かくはよくわからないが
剣持「Aらしい」
ただそう思った、この絵を見るとAが頑張っている姿がすぐ頭の中で想像できた。
「あんま、、見ないで笑なんか照れる」
剣持「これ、なんでここだけ色ついてるの」
「ん?」
「あー、これは、なんていうか、ちょっと説明しずらいな、、んーーー、長くなりそうだから帰りながら、、ね?」
Aはそういって、廊下に出た
「あれは、最初から意味を持った作品ではなくて徐々に私の中でテーマというか、今回の作品に残したいことを決めていったんだけど」
「同じようなものじゃいつかあきる。だから、そこに新しいものを付け加えてまた進化しようとしたり、楽しさを見出そうとする。そういう人間の欲で起こる循環っていうのがこの作品の最終的な意味になったかな」
剣持「なるほど、、」
「ごめん、ちょっと言葉選ぶの下手くそだったね笑」
剣持「いや、理解できるよ。だからあのタイトルだったんだ」
「あー、そう」
「そういえば剣持、寒くないの?」
剣持「少し寒い」
僕がそう言うと、手に何か温もりを感じた
Aの手だった。Aの方を向くと、顔を赤くして下の方を向いていた
かわいいな、、抱きしめたい
剣持「手、繋いでくれるんだ」
「剣持が寒いって言うから」
剣持「刀也」
「と、、刀也」
剣持「そう」
僕とAはそのまま手を繋いだまま帰った。
その日は寒かったけど暖かく感じた
14人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あるる(プロフ) - 初コメ失礼します、けんもちの投稿をとりあえず漁ってたらここに辿り着きました、めちゃくちゃ好きです、ありがとうございます😭💞 (3月28日 23時) (レス) @page24 id: b279daaf7c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ひなり | 作成日時:2023年3月29日 14時