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第3幕 ページ6

先に我は気配を辿り、立派な鏡がある入学式会場に着いた。

???「――さ、これで入学式と寮分けは終わりかな?
いいかい、新入生達。ハーツラビュル寮では僕が法律だ。逆らう者は首をはねてやるからそのつもりで。」
赤髪の可愛らしい寮長が物騒なこと言っていた。だがその瞳には意志が宿っていて、その小さい体から強さを感じた。

???「……ふぁ〜あ。やっとかったるい式が終わった。さっさと寮に戻るぞ。サバナクロー寮、付いてこい。」
獅子の耳が生えた綺麗な顔の寮長が気だるげに言った。その瞳には何かに対しての諦めが映っていた。

???「新入生のみなさん。この度は入学おめでとうございます!皆さんが充実した学園生活を送れるよう、オクタヴィネル寮寮長として精一杯サポートさせていただきますよ。」
…このメガネを掛けている寮長は…人魚か?気配が違う。…その瞳には偽の慈愛と貪欲さ混じりあっているのが見えた気がする。

???「それにしても、学園長はどこに行っちゃったのかしら?式の途中で飛び出して言っちゃったけど…」
綺麗で上品な寮長が指摘する。その瞳には、芯の強さと美への努力を惜しまない姿勢が見える。

???「職務放棄…」

タブレットから声がした。…なんでもありだな。

???「腹でも痛めたんじゃないのか?」
ターバンをつけた寮長がそう言った。きっと…良心で言っているんだな。その綺麗な汚れていない目を見れば分かる。

学園長「違いますよ!」

赤髪の子供「あ、来た。」

学園長「まったくもう、新入生が2人足りないので探しに行ってたんです。そして気がついたら1人いなくなってて、はぁ…」

『すまない、学園長。大人数の気配をこの場所から感じて空間を移動した。』
と言った瞬間ざわざわしだした。何とあの寮長達までもが。

学園長「と、とにかく寮分けが終わってないのは君達だけですよ。狸くんは私が預かっていますから、早く闇の鏡の前に。」

『じゃあ、我が先に行って様子を見るな。』
と子供に言い、我は闇の鏡の前に立った。

闇の鏡「汝の名を告げよ」

『びゃ………A・シーヴァイサー』
本名で言うリスクを考え、偽名を言った。

闇の鏡「A・シーヴァイザー……汝の魂のかたちは…………」
謎の間を開けられる。やはり異世界から来たから入学資格なんてないのではという思惑が浮かんだ。

闇の鏡「……見たことの無い色をしている。」

学園長「なんですって?」

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作者名:ぬん | 作成日時:2023年5月27日 0時

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