67. ページ21
・
誰も、何も言わなかった。
「ずっと二人だけの秘密として、隠してきました。でも、ヒョン達には、話しておきたかったんです。」
グクの声が静かな部屋に響いて消えていく。
暫く続いた沈黙の後、ジンヒョンが口を開いた。
「……二人が、僕たちに話してくれたことは嬉しいし、偏見なんてものはないよ。でも、
＿＿＿＿＿＿＿＿＿心配なんだ。」
少し俯いていた顔をあげると、眉を下げて俺達一人一人を見つめるジンヒョン。
その顔は、今まで見たことのないぐらいに真剣で。
「これから先、幸せなことばっかりじゃない。絶対に困難だって幾つもある。
男同士で、芸能人。それだけでも十分リスクはあるんだ。」
その通りだ。
生半可な気持ちで、過ごせることじゃない。
「もしお前達の関係がバレたら、良い意見より悪い意見の方が多いかもしれない。二人とも傷つくかもしれない。
でもそんな時、二人で乗り越えていかなくちゃいけないんだ。」
何も言えない。
ジンヒョンが、俺達の事を思って言ってくれていると分かっているから、何も言えなかった。
言葉を一旦区切って、すぅ、と息を吸うと。
ジンヒョンはゆっくりと俺達の名前を呼んだ。
「…ジョングガ、A。
お前達には、その覚悟があるの？」
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 686人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
waka(プロフ) - 葵さん» ありがとうございました〜！可愛く書けていたなら満足です…♡グアッてなってもらえると本望なので(？)嬉しいです！深い所まで読んでくださってありがとうございます！小話、リクエストがあれば書いてみようかなと思います。こちらこそ、本当にありがとうございました！ (2021年12月31日 22時) (
レス) id: e247cabc05 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - ２コメ失礼します！もしwakaさんがよろしければ、ちょっとした小話も読んでみたいなぁ…なんて。我が儘言ってスミマセン！素敵な作品をありがとうございました！本当にお疲れ様です！これからも応援しております！！ (2021年12月31日 21時) (レス) id: dd5aefa1b5 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - 完結、ほんとーーにおめでとうございます！もう可愛くて可愛くて仕方なかったです♡更新される度にグァッとやられてましたwwただただ甘くて幸せなだけじゃなくて、二人が本当の意味で幸せになるまでの葛藤だったり、苦労だったりが妙にリアルで、とても面白かったです！ (2021年12月31日 21時) (レス) id: dd5aefa1b5 (このIDを非表示/違反報告)
waka(プロフ) - ひまわりさん» レスし忘れていました…下のコメントもひまわりさん宛てです！ 嬉しいお言葉をたくさん送ってくださり、好きだと言ってくださり、ありがとうございます。応援に応えられるよう、頑張ります！本当に本当に、ありがとうございました！ (2021年12月31日 12時) (レス) id: e247cabc05 (このIDを非表示/違反報告)
waka(プロフ) - ありがとうございました〜！楽しく読んでいただけてましたか…！良かった…！！私も皆さんから反応が来るたびに、うわああッ(歓喜)ってなっていましたㅋㅋ 完結出来たのは、ひまわりさんはじめ読者の方々のおかげなので、本当に感謝してもしたりません。 (2021年12月31日 12時) (レス) id: e247cabc05 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：waka
| 作成日時：2021年12月5日 21時
