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次の日
鏡の間に集められた各寮の寮長、副寮長…と＋ａは式典服に身を包み静かに新入生が来るのを待つ。学園長であるクロウリ―が「新入生を連れてきますので少々お待ちを」と出て行ってから早数分。アズールの後ろに控える副寮長ではない、＋ａであるフロイドが欠伸を一つ零す。
寮長でもない副寮長でもないフロイドが何故この場にいるのかというと、至って単純。
面白そう、の一言である。前日にアズールからの話をジェイドと一緒に聞いていたフロイドは半年遅れて入ってくる自分と同じ１年に面白さを見出してしまった為、無理やりアズールに引っ付いてきたのだ。
クロウリーはフロイドに関して特に言及することが無かった為、そのまま入学式に参加することになった。大方、追及してフロイドがキレると手に負えない…というか面倒くさいのを分かっていた為であろうが、アズールとしてもフロイドが暴れるのは遠慮願いたいので助かった。
「飽きて来たぁ」
「おやおや、困りましたね」
普段と同じやり取りをするウツボ達の会話を横に流していると、コツコツと此方に近付く足音が。他の者も聞こえたのか部屋が静寂に包まれる。漸くか、と皆の心の声が揃う中、扉を開けて入ってきたクロウリーとその後ろを雛が親に付いていくが如く歩く新入生であろう人間。
闇の鏡の前に立つ新入生を皆が見つめる中、鏡が口を開く。
「汝の名を告げよ」
「……A。A・ルサールカ」
「汝の魂のかたちは……オクタヴィネル寮」
「オクタ…ヴィネル？」
寮を告げられた新入生は困惑しながら言われた言葉を復唱する。
「はあぁぁあああ！！！？？？」
唐突に耳に入る叫び声に驚き肩が跳ねたアズールを見たジェイドは滑稽そうに笑う。
他の者も驚いてマヌケな声を上げているのに、何故自分だけ笑われているのだろうかと考えるが、ジェイド相手に考えるだけ無駄だと思考を放棄する。
一方フロイドは声の主を探していたようで、見つけた途端に顔を引きつらせて「べ、ベタちゃん先輩…？」と呟く。
フロイドの言葉にアズールとジェイドはパッとヴィルがいる方へ目を向けると、そこには今まで見たことが無いくらいに怒りの表情を浮かべるヴィルの姿があった。
とてもじゃないが今の彼が、プロモデルで俳優だとはお世辞でも言えないような顔である。
地獄の鬼だろうが、悪魔だろうが泣き出すレベルで怖い。怖すぎる。
フロイドでさえ顔が少し青いのだからタコであるアズール何てもっと青くなっていた。
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おひつじ(プロフ) - 百華夜さん» コメント有り難う御座います。今後の話で出す予定なので楽しみに待っていて下さいね！作者が社畜故、更新が遅いですが気長に待っていただけると嬉しいです…！ (2022年11月30日 23時) (
レス) id: cb4f368955 (このIDを非表示/違反報告)
百華夜 - 初コメ失礼します、この小説、スッごく面白くて好きです。あの方が誰なのか、ヴィルさんは何処で夢主と知り合ったのかが凄く気になります。更新、頑張って下さい、応援しています。 (2022年11月23日 16時) (レス) @page10 id: a48955bec9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おひつじ | 作成日時：2022年11月18日 12時
