力強く:りょう ページ2
土砂降りの雨が体を打つ。
ポタリと髪から雫がしたたれば、彼女は
｢寒い｣と体を震わせた。
りょうと喧嘩して家を出てから早2時間。
携帯は何回も着信を知らせ、煌々と光を放っていた。
雨宿りする気分でもない。ただただ雨に打たれていたかった。
｢見つけた…｣
不意に耳元で声がすると、後ろから長い腕が私を抱く。
｢りょう…｣
｢逃げるのが上手だねお嬢さん。でも残念、俺はAがどこ行くかなんてお見通しだよ｣
抱きしめたまま耳元で囁く彼の声はとても寂しくて震えていた。
嘘つき。
傘もささずに飛び出してあてもなく探していたくせに。
きっと私くらいびしょ濡れだろう。
ぎゅうと抱きしめる力が強くなったかと思えば、ふっと弱まって腕が離れた。
どうしたのかと後ろを振り向くとりょうの手が頬に触れる。
｢俺はAの隣にいてもいい男？｣
許しを乞う子供のようにそう問いかけて、彼は私を抱きしめた。
もう逃げていかないで
そう言うかのように。
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リオ(プロフ) - みいみいさん» コメントありがとうございます！均等になるように書いていますので、多くすることはできませんが、素敵なお話を届けられたらと思います。これからもよろしくお願いします！^^ (2018年7月7日 14時) (
レス) id: 6e106121c9 (このIDを非表示/違反報告)
みいみい(プロフ) - りょうくんお願いします！ (2018年7月7日 13時) (レス) id: 5fc0ec0192 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リオ | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/Rionosukiyaki
作成日時：2018年7月3日 20時
