13.どうしようもないぐらいあなたが好き。 ページ14
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“何やってんの？”
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背後から私の大好きな声が聞こえて、ピクリ。と背中が震える。
顔の筋肉を引き攣ったまま、恐る恐る後ろを振り返ると
呆れた顔で、腕を組んでるご立腹状態の先生がいた。
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「あ、先生…」
智「『あ、先生…』じゃねえの、バカ」
「ごめんなさ…」
智「お土産一体いつまで見てんのかと思って、探してみたらいねえしさ。どんだけ探したと思ってんの」
「え。」
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その言葉に驚いて、思わず俯いていた顔を上げると先生の額には薄っすらと汗が滲んでた。
思えば少しだけ息が上がってる気がする。
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「先生…、私のこと探してくれたんですか？」
智「うっさい」
「わざわざ広い水族館、駆け回ってくれたんですか？」
智「うっさい」
「せんせ…」
智「うっさい。もー行くぞ」
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ほら、って顎で先生が館内に入るように促すから私はドキドキした胸を抱えながら足を踏み出す。
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どうしよう。メチャクチャ嬉しい。
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先生が、私を心配してわざわざ水族館内を駆け回ってくれた。
探してくれた。
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智『はいはい、さよーならー』
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なんて、いつもテキトーにあしらってるくせに。どうしよう。
こんなの、好きじゃん。
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「先生…？」
智「なに」
「好きです」
智「はいはい知ってる知ってる」
「大っ好きです」
智「あいあい」
「先生！」
智「あーっ、もううっさいな！」
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先をテクテク歩いていた先生の背中に呼びかけてると、先生がいきなりそう叫んで
ビックリして、目を大きく見開いて振り返ってきた先生を見つめると
先生が髪の毛をクシャクシャ、と掻き毟って。それから一つ溜息を吐くと。
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智「分かった。そこまで好き好き言うんなら、付き合っちゃる」
「…え！」
智「俺が食べるガリガリくんの棒に当たり、って書いてた日にね」
「なっ！そんなのズルイ！当選確率低いですよ！」
智「当たれば付き合えるんだから安い安い」
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あははって先生がそう笑って、私が先生の背中をパコパコ叩いていたら。
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梨子「あれ…、先生？」
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ふと、背後から凛とした声が聞こえた。
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