08.衝撃の夜 ページ9
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「まあ…知ってるよね」
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ぶくぶくー…と、私はお風呂の中に口まで潜って気泡をたてた。
今日の入浴剤はモモの香り。雅紀くんが好きな匂いだ。
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結局、あれから陽菜ちゃんはすぐにポチ(なんて単純な名前)を連れて帰って
雅紀くんはいつもと変わらず笑いながら見送って、当たり前のように私の部屋にやって来た。
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雅紀くんが普通なんだから、私も普通にする。
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お湯沸いたよー、ってお母さんの声で私はお風呂に入ってくると雅紀くんに言えば
雅紀くんは私のベッドの上に寝転がって、何故私の少女マンガを読みながら「ほーい」なんて
誰の家だっつーの。
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大体、なんなわけ？私には内緒にしといてさ、陽菜ちゃんとか二宮先生とか櫻井先生には言うって。
私、そんなに子供？14歳しか違わないんだよ。
…。
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「14歳“も”、か…」
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雅紀くんが私を大事にしてくれてるのは分かる。でも私にとってそれが辛い。
いつまで経っても子供扱い。きっと雅紀くんの中で私はずっとランドセルを担いだままなんだろう。
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私は適当にシャワーを浴びて、パジャマに着替えて髪の毛をタオルドライしてから
水でも飲もう、と部屋に戻る前にペタペタと冷たいフローリングを踏みながら
リビングに向かう。
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リビングに入ると、そこには顔に光を灯しているお母さんとお父さんがいた。
テレビでは、どこぞやの国民的アイドルが色んなゲームで対決している番組がやっていた。
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母「あ、ちょうどよかったわ！A」
「…え、なになに？お母さんめっちゃ嬉しそうにしてるけど(笑)」
母「そりゃあ嬉しいわよ！ねえお父さん！」
父「ま、まぁな」
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お父さんが少しだけ照れ臭そうにすると、お母さんが座って座ってと私を促して
私は二人の嬉しそうな顔を見て、なんだか笑みが溢れた。
お父さんとお母さんと向かい合わせになるようにそこに座ると、二人は見つめあってから
ゆっくりと口を開いた。
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母「あのね、実はーーーー…」
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