トライアングル〜kyuhyuk〜＊7＊

もう一人の男　（ＫＨ　side） ページ9

ヌナに教えてるけど…自分が何をしているのかも

わからないけど…時間があっという間に過ぎた。

帰る時間になり玄関で靴を履いているとパタパタと

その音が徐々に大きくなって僕の方に近づいてくるのが

わかって心が躍った。帰りたくないそう思える。


はい


両手で紙袋を僕に渡すヌナ。


たまらず僕は彼女にキスをした。


『こっちもね、でもヌナの気持ちはわかってますから。
今のは今日の報酬って事で。』


扉を閉めて少しドアにもたれかかった。

心臓がバクバクしてる。

何を強がった事言ったんだよ…。僕がしたキスなんて

ヌナからしたら同情。何の意味もないんだ。

感触がまだ残っている唇を押さえながらゆっくりと歩き始めた。

すると隣の部屋のドアが空いて


ﾏｴﾀﾞ「あ…」


「こんにちわ。」


彼は出てきたもののどうしたらいいのか分からず笑っていた。


「ヌナのことよろしくおねがいします。」


僕はカタコトの日本語で挨拶をして通り過ぎようとした時、


「ちょっと！」


呼び止められて、振り向くと携帯を操作して僕に見せてきた。


《彼女をあんまり泣かせないで欲しい。》


彼の顔を見ると真剣な顔。

それはただ心配してるようには見えない。


「それはどういうことですか？」


《彼女の上司でもあるし、昔付き合っていた。
彼女には幸せになってほしい。》


え？それはどう言う意味で僕に言ったのか…。

僕はヌナが好きだからわかる。

この人もヌナの事を大事に思っている。


「僕はヌナのことを愛しています。大丈夫です。」


お辞儀をして歩き始めた。でも心は穏やかではない。

ウニョギヒョンだけだと思っていたのに…。

まさか1番近くにいたとは…。

絶対に今回一緒に韓国に来た事でヌナとの距離を縮めようと

してると確信した。

車の中でヌナの電話をすると


A『何か忘れ物したの？』


なんて呑気な声。


『そーいえば上司の人隣に住んでるんだよね？
どんな人？』


A『いきなりどうしたの？うーん…優しい人よ。
相談とか聞いてくれるし。』


本当にヌナは……。


『彼女は？』


A『いたけどこの前別れちゃったみたい。けど何で？』


やっぱりね…そー言う事か…。

僕に対する警告なんだ。

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