RHマイナス！【男性声優】

優しい同期 ページ45

.








「あ〜... ねれない」




スマホを閉じてベッドでゴロゴロしてみたけど、全然寝付けない。
時差ボケでめちゃくちゃ眠いのに。





眠れない理由はわかってた。
ドバイでの社長の付き合う？発言だ。






「うーん...... どうしたもんか...」




目を閉じても色々考えてしまって、結局眠れない。
時間を見るとまだ10時前。時間はあるけど。





「ねれないよーっと」




ある人にLINEを送って、そのままスマホを放置。
とりあえず落ち着こうとベッドから抜け出してココアを淹れることにした。




お湯が沸いてコポコポとカップに注いでいるとスマホが震える。



お湯を注ぎ切ってカップを片手にスマホを確認すれば、画面には先程LINEを飛ばした相手の名前が表示されていた。




「もしも〜し」



『なんだよ寝れないって。寝散らかすんじゃなかったのか？』



「あ、梅ちゃん？やさし！電話かけてきてくれたの？今日オフ？」



『うるせーな。オフだけど』





寝れないって一言LINEしただけなのに、態々電話をかけてきてくれる優しい同期。言葉はキツいけど、やっぱり優しい奴なのだ。





「ちょっと相談したい事があってさ、今大丈夫？」



『あー？別にいいよ。電話じゃアレだし、姫鷺寝れないなら会う？』



「やだちょっとキュンとした...」



『...切るぞ』



「ごめんって！うそうそ！会ってくれるの？あでもぼく今ココア淹れたとこなんだよね...」




ホカホカと湯気の上がるココアを啜れば、聞こえてくる溜息。





『じゃお前ん家行くよ』



「どしたの梅ちゃん今日優しすぎるよ？』



『はいはい、12時ごろ着くと思うから。なんか必要なもんある？』



「ヴィタメールのショコラ...」



『... 考えとく』



「だいすき！まってるね！」





ぷち、と電話を切ってまたココアを一口。
気持ちがちょっと落ち着いた気がした。




養成所のときから、梅ちゃんには色々相談したな〜。
はっきり言ってくれるし、でもちゃんと考えてくれてて、話しをすると楽になる。




久々に会えるのも楽しみだな。
梅ちゃん来る前にちょっと掃除しとこっと！

寛ぐ同期→←帰国！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す